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2026.09.01労働法の基本

パワハラ防止措置は中小企業も義務──相談窓口・社内ルール・発生後の対応を整理

浦松 丈二

浦松 丈二

社会保険労務士・行政書士・宅地建物取引士(四葉社会保険労務士事務所/四葉行政書士事務所)

パワハラ防止措置は、企業規模や業種を問わない義務です。中小企業も2022年4月1日から対象で、猶予はすでに終わっています。就業規則に「禁止」と書くだけでは足りず、方針の明確化と周知、相談窓口、事実確認、被害者への配慮、行為者への措置、再発防止、プライバシー保護、相談したことを理由とする不利益取扱いの禁止までが求められます。パワハラは3要素をすべて満たすもので、6類型は代表例であり限定列挙ではありません。2026年10月1日からは指針の適用内容が変わり、いわゆる自爆営業に関連する言動と、機微な個人情報について本人による開示を禁止・強要する行為が書き込まれます。中小企業が整えるべきことを7ステップで整理します。

結論(先に要点):パワハラ防止措置は、企業規模や業種を問わない義務です。中小企業も2022年4月1日から対象で、猶予はすでに終わっています。就業規則に「禁止」と書くだけでは足りません。

法律が求めているのは、方針を決めて周知すること、相談窓口を置くこと、相談が入った後に事実を確認し、被害を受けた人に配慮し、行為者に対応し、再発を防ぐこと、そしてプライバシーを守り、相談したことを理由に不利益な扱いをしないことまでです。実際に動く体制になっているかが問われます。

さらに2026年10月1日から、いわゆる自爆営業に関連する言動と、性的指向・ジェンダーアイデンティティ、病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、本人による開示を禁止したり強要したりする行為が指針に書き込まれます。

なお、個別の言動についての最終的な法的評価や、紛争になった場面の交渉・訴訟は当事務所では扱わず、弁護士への相談をご案内します。この記事でも結論は出しません。

パワハラ防止措置は、中小企業にも義務なのか?

義務です。労働施策総合推進法は事業主に対して、パワーハラスメントを防止するために雇用管理上必要な措置を講じることを求めており、企業規模や業種による除外は設けられていません。

条文はこう定めています。

事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当な範囲を超えたものによりその雇用する労働者の就業環境が害されることのないよう、当該労働者からの相談に応じ、適切に対応するために必要な体制の整備その他の雇用管理上必要な措置を講じなければならない。

適用の時期は、大企業が2020年(令和2年)6月1日から、中小企業が2022年(令和4年)4月1日からです。中小企業には2022年3月31日まで努力義務とする猶予がありましたが、その期間はすでに終わっています。「うちは小さいから対象外」という理解が残っている会社は、そこから見直してください。従業員が10人未満でも対象です。

条番号について、ひとつだけ先にお断りしておきます。2026年10月1日の法改正で章立てが変わり、この措置義務の条文は第30条の2から第31条へ、事業主・労働者の責務の条文は第30条の3から第32条へ繰り下がります。中身が変わるわけではありません。この記事では2026年9月時点の条番号で書き、以降は「パワハラ防止措置義務」と呼びます。

そもそも「職場のパワハラ」はどう整理する?

指針は、次の3つの要素をすべて満たすものと整理しています。

①優越的な関係を背景とした言動であって、②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、③労働者の就業環境が害されるもの

3つのうち1つでも欠ければ該当しません。逆にいえば、業務上必要かつ相当な範囲で行われる指導は、相手が不快に感じたとしてもパワハラには当たりません。「本人がそう思えば必ずパワハラ」でも「指導と呼べば何をしてもよい」でもない、というのがこの枠組みです。

そのうえで指針は、代表的な言動として6つの類型を挙げています。

表:パワハラの代表的な6類型

類型指針が挙げる内容注意点
イ 身体的な攻撃暴行・傷害業務との関連を問わず問題になりやすい
ロ 精神的な攻撃脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言人格を否定する言動が典型
ハ 人間関係からの切り離し隔離・仲間外し・無視座席や情報共有の運用も対象になりうる
ニ 過大な要求業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制・仕事の妨害繁忙期の業務量増加とは区別して考える
ホ 過小な要求業務上の合理性なく能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと育成目的の配置と区別して考える
ヘ 個の侵害私的なことに過度に立ち入ること機微な個人情報の扱いが問題になりやすい

この6類型は代表的なものであって、限定列挙ではありません。ここに当てはまらない言動でも3要素を満たせば該当しますし、逆に類型に似ていても3要素を満たさなければ該当しません。判定の順序は、類型の当てはめではなく3要素が先です。

会社が必ず整える防止措置は何か?

指針は、事業主が講ずべき措置を4つのまとまりで示しています。研修を何回やったかという形式ではなく、この中身が揃っているかで見られます。

表:措置義務の4グループ

グループ指針上の項目会社が用意するもの
方針の明確化と周知・啓発パワハラの内容と、行ってはならない旨の方針の明確化と周知・啓発/行為者について厳正に対処する旨の方針とその対処の内容の規定化と周知・啓発方針の文書、就業規則その他の服務規律等への記載、周知の手段と記録
相談体制の整備相談への対応のための窓口の設定等/相談窓口担当者の適切な対応体制窓口と担当者、周知文、対応手順、受付の様式
事後の迅速かつ適切な対応事案の事実関係の確認/被害者に対する配慮措置/行為者に対する措置/再発防止に向けた措置事実確認の進め方、配慮と措置の型、再発防止策、記録
あわせて講ずべき措置相談者・行為者等のプライバシーを保護するために必要な措置とその周知/相談等を理由として不利益な取扱いをされない旨の定めと周知・啓発情報の取扱ルール、窓口案内への明記

見落とされやすいのが、1つめと4つめのグループです。

1つめは、「パワハラをしてはいけない」という方針だけでは足りません。行為者に対して厳正に対処するという方針と、その対処の内容を定めて周知するところまでが含まれます。

4つめは、プライバシーを守る措置を実際に講じたうえで、その旨を周知すること、そして相談したことを理由に不利益な扱いをしないことを周知・啓発することです。社内に伝えていなければ、体制があっても足りていないことになります。

相談窓口は、社内だけでもよい?

社内窓口だけでも構いません。指針は窓口をあらかじめ定めて労働者に周知することを求めており、社内・社外のどちらかに限定していません。外部機関へ委託する方法も認められています。社外窓口が法律上必須というわけではありません。

そのうえで、小規模な会社では相談相手が行為者本人や近い立場になりやすいという事情があります。社長が窓口を兼ねている会社で、社長本人に関する相談が来たらどうするか。ここを設計しておかないと、窓口があっても機能しません。社外窓口の併用は、この現実への対処として検討する価値があります。

決めておくことは次のとおりです。

  • 誰が担当するか。複数置くなら役割分担
  • 担当者が対応できるようにするための手順(何を聞き、何を記録し、誰に上げるか)
  • 該当するかどうか微妙な段階でも受け付けること
  • 匿名の相談を受けるか。受ける場合、事実確認に進めない場面があることをどう伝えるか
  • 受付の記録様式と保管場所

相談が入ったら、まず何を確認する?

相談を受けたら、緊急に安全を確保する必要があるか、相談者が何を望んでいるか、どこまで情報を共有してよいかを確認しながら、速やかに事実確認へ進みます。安全確認と事実確認は二者択一ではありません。暴行や傷害があれば別の対応が必要ですし、行為者と物理的に離す必要があれば先に手を打ちます。

このとき、相談者に必ず伝えておきたいことが2つあります。

ひとつは、守秘の範囲です。事実確認を進めれば行為者とされる人に話を聞くことになるため、まったく誰にも知られずに解決する、という約束はできません。どこまで誰に伝えるかを、最初に確認しておきます。

もうひとつは、相談したことを理由に不利益な扱いを受けることはない、という点です。法律にはこう定められています。

事業主は、労働者が前項の相談を行つたこと又は事業主による当該相談への対応に協力した際に事実を述べたことを理由として、当該労働者に対して解雇その他不利益な取扱いをしてはならない。

相談した本人だけでなく、調査に協力して事実を述べた人も対象です。窓口の案内文にこの一文を入れておいてください。

事実確認では、誰から話を聴く?

指針が示しているのは、相談者と行為者とされる人の双方から事実関係を確認するという構造です。主張が一致しないなどで十分な確認ができない場合には第三者から聴取し、それでも困難な場合には中立な第三者機関に紛争処理を委ねる方法もある、という組み立てになっています。

「相談者→行為者→第三者」という順序が法律で定められているわけではありません。事案によって進め方は変わります。ただし、事実認定や懲戒等の最終措置を決める前には、行為者とされる側からも事情を聴く必要があります。一方、被害拡大を防ぐための暫定的な分離や安全確保は、事実確認の完了を待たずに行うことがあります。この2つは分けて考えてください。

進めるときの実務上の注意です。

  • 聴取のたびに、日時・場所・同席者・聴いた内容を記録に残す
  • 第三者への聴取は、プライバシーに配慮して必要な範囲にとどめる
  • 誰が何を相談したかが伝わらないよう、聴き方を設計する
  • 認識が食い違って事実を確定できない場面がある。白黒をつけること自体が目的ではなく、就業環境を害する状況を取り除くことが目的だと確認しておく

被害者・行為者への対応と再発防止はどう進める?

指針は、事後の対応として、被害を受けた人への配慮の措置、行為者に対する措置、再発防止に向けた措置の3つを挙げています。

事実が確認できた場合は、3つとも行います。配慮の例としては、行為者と引き離す配置転換、労働条件上の不利益が生じていればその回復、心身の状態に応じたフォローなどが考えられます。不調が長引いて休職に入る場面については、メンタル不調による休職と復職の記事もご覧ください。行為者への措置は、後述のとおり就業規則等の根拠を確認したうえで行います。

事実が確認できなかった場合でも、再発防止の措置は行います。ここは誤解されやすいところです。「事実が確認できなかったのだから何もしない」ではなく、方針の再周知、研修、窓口の案内の見直しといった措置を講じることとされています。

就業規則・懲戒規定はどう確認する?

行為者への懲戒を検討するときは、まず就業規則や服務規律等に根拠があるかを確認します。常時10人以上の労働者を使用する事業場で制裁の定めをする場合、労働基準法第89条第9号により、その種類と程度を就業規則に記載することとされています。

表彰及び制裁の定めをする場合においては、その種類及び程度に関する事項

そのうえで、懲戒が有効かどうかは別の話です。労働契約法第15条は、懲戒が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合には権利濫用として無効になる、と定めています。根拠規定があることと、その事案でその処分が相当であることは、別々に検討する必要があります。

個別の懲戒処分の有効性の判断は当事務所では扱わず、弁護士への相談をご案内します。規程が整っていない状態で処分を先行させないでください。就業規則そのものの整備については、就業規則の記事をご覧ください。

パワハラ研修そのものは、法律上一律の義務なのか?

「年1回研修をすれば義務を果たしたことになる」という制度ではありません。一方で、研修が法対応と無関係というわけでもありません。この2つの間を正確に押さえてください。

まず、指針は方針の周知・啓発の方法の例として、社内報・パンフレット・社内ホームページ等への記載と並べて、研修・講習の実施を明記しています。つまり研修は、義務である周知・啓発を実現する有力な手段です。

さらに法律は、事業主の責務としてこう定めています。

事業主は、優越的言動問題に対するその雇用する労働者の関心と理解を深めるとともに、当該労働者が他の労働者に対する言動に必要な注意を払うよう、研修の実施その他の必要な配慮をするほか、国の講ずる前項の措置に協力するように努めなければならない。

これは「努めなければならない」という努力義務です。同じ条文には労働者の責務も置かれています。

整理すると、研修の実施回数そのものが一律の措置義務なのではなく、措置義務の中身は方針の周知や相談体制などの体制側にある、ということです。研修を実施するなら、いつ・誰に・何を伝えたかを記録に残してください。周知の実施を示す資料になります。

2026年10月から、パワハラ指針の何が変わる?

パワハラ指針の2026年(令和8年)10月1日適用版がすでに公表されています。防止措置の枠組み自体は変わりません。変わるのは、何がパワハラに当たりうるかの例示です。要点は3つです。

ひとつめは、いわゆる自爆営業です。指針にこう書き込まれます。

商品の買い取り強要等(事業主が労働者に対し、当該労働者の自由な意思に反して自社の商品・サービスを購入させる行為)に関連する言動も、⑴の①から③までの要素を全て満たす場合には、職場におけるパワーハラスメントに該当する。

読み落としてはいけないのは「⑴の①から③までの要素を全て満たす場合には」という条件です。自社商品の購入をめぐるやり取りがすべてパワハラになるわけではありませんし、6類型に7つめが加わったわけでもありません。判定の順序は従来どおり3要素が先です。とはいえ、ノルマや販売目標の運用がある会社は、社内の実態を確認しておく価値があります。

ふたつめは、用語の変更です。これまでの「性自認」が「ジェンダーアイデンティティ」に改められます。性的指向に関する記述は従来から指針にありましたので、新しく設けられたわけではありません。社内資料に「性自認」と書いている場合は、表現を合わせておくとよいでしょう。

みっつめは、「個の侵害」の例示の追加です。機微な個人情報の扱いについて、こう書かれます。

労働者の性的指向・ジェンダーアイデンティティや病歴、不妊治療等の機微な個人情報について、当該労働者の了解を得ずに他の労働者に暴露すること又は当該労働者が開示することを禁止する若しくは強要すること。

従来から書かれていた「本人の了解を得ずに暴露すること」に加えて、本人自身が開示することを禁止すること、あるいは開示を強要することが並びました。対象は性的指向・ジェンダーアイデンティティに限らず、病歴や不妊治療等の機微な個人情報を含みます。「言いふらさない」だけでなく、「言うな」と止めることも「言え」と迫ることも例示に入る、という整理です。相談窓口の運用や、管理職への伝え方に関わってきます。

なお、同じ2026年10月1日から、カスタマーハラスメント対策と、求職者等に対するセクシュアルハラスメント対策が新たに事業主の義務になります。こちらは対象も措置の中身も別の枠組みですので、カスタマーハラスメント対策の記事をご覧ください。

会社は、結局何を整えればよい?

順番に並べると、次の7つになります。

  1. パワハラを行ってはならない旨の方針と、行為者に厳正に対処する旨の方針・対処内容を、就業規則その他の服務規律等に定め、周知する
  2. 相談窓口を決め、担当者と手順を用意して周知する
  3. 相談を受けたときの記録様式を作る
  4. 事実確認の進め方(誰に・何を聴き・何を残すか)を決める
  5. 被害者への配慮、行為者への措置、再発防止の型を決める
  6. 相談者・行為者等のプライバシーを保護する情報取扱ルールを設け、その旨と、相談・調査協力等を理由とする不利益取扱い禁止を周知する
  7. 自爆営業に当たりうる運用、「性自認」のままになっている表記、機微な個人情報の開示を禁止・強要する運用がないかを確認する

7番目は今年に限った作業です。3点だけでも確認しておいてください。

四葉社会保険労務士事務所は、何ができますか?

当事務所がお引き受けするのは、体制と規程の側です。

  • ハラスメント防止規程・就業規則・懲戒規定の整備
  • 相談窓口の設計、社内フローと受付・記録の様式づくり
  • 方針の周知資料の作成
  • 研修の設計(労務管理の観点から)
  • 事後対応の型づくりと、制度運用の整理

次のものは、当事務所では扱いません。

  • 個別の言動についての最終的な法的評価、行為者・被害者の法的責任の確定、懲戒処分の有効性の判断、紛争になった場面の交渉・訴訟 → 弁護士への相談をご案内します
  • 被害を受けた方の心身の状態に関する判断、面接指導 → 医師へおつなぎします
  • 税務に関する相談 → 税理士へおつなぎします

相談窓口の設計や受付の実務をお手伝いする場合も、個別の該当性についての最終的な法的評価や、当事者を代理しての交渉は行いません。処分や紛争が視野に入る場面の相談先については、解雇の相談先の記事もご覧ください。

四葉不動産株式会社、四葉行政書士事務所、四葉社会保険労務士事務所は、それぞれ独立した事業体として業務を受任します。他の専門家をご紹介する場合も、お客様に直接ご契約いただく形をご案内し、当事務所は紹介料を受け取りません。

ご相談は無料です。サービス内容ご相談の流れもあわせてご覧ください。

よくある質問

Q. 従業員が10人未満でも、パワハラ防止措置は必要ですか?
A. 必要です。法律は事業主に対して雇用管理上必要な措置を講じることを求めており、企業規模や業種による除外は設けられていません。中小企業も2022年4月1日から義務で、それ以前の努力義務の期間は終わっています。就業規則の作成義務がない規模でも、防止措置は対象です。方針は就業規則その他の服務規律等に定めて周知します。

Q. 就業規則に「パワハラを禁止する」と書けば足りますか?
A. 足りません。禁止の方針に加えて、行為者に厳正に対処する旨の方針とその対処内容を定めて周知すること、相談窓口の設定と担当者が対応できる体制、事実確認・被害者への配慮・行為者への措置・再発防止、そしてプライバシー保護の措置とその周知、不利益取扱い禁止の周知まで求められています。懲戒処分を行うのであれば、労働基準法第89条第9号の制裁の定めも確認してください。

Q. 相談してきた社員に、不利益な取扱いをしてはいけないのですか?
A. してはいけません。法律は、相談を行ったこと、または相談への対応に協力して事実を述べたことを理由とする解雇その他不利益な取扱いを禁じています。相談した本人だけでなく、調査に協力して事実を述べた人も対象です。窓口の案内文にこの点を書いておいてください。

Q. 年1回パワハラ研修をしていれば、義務を果たしたことになりますか?
A. なりません。措置義務の中身は、方針の周知や相談体制などの体制側にあります。ただし研修が無関係というわけでもなく、指針は方針の周知・啓発の方法の例として研修・講習の実施を挙げており、法律も事業主の責務として研修その他の必要な配慮に努めることを定めています。研修は有力な手段ですが、それだけで足りるものではありません。

この記事の根拠

  • 労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律(昭和41年法律第132号)第30条の2第1項(雇用管理上の措置)・第2項(不利益取扱いの禁止)、第30条の3(国、事業主及び労働者の責務)── いずれも2026年9月30日まで。2026年10月1日以降は第31条・第32条
  • 同法等の一部を改正する法律(令和7年法律第63号、2025年6月11日公布)── 2026年10月1日施行(施行期日を定める政令=令和8年政令第17号)。章の新設に伴い、第30条の2は第31条へ、第30条の3は第32条へ繰り下がる(厚生労働省「新旧対照条文」)
  • 事業主が職場における優越的な関係を背景とした言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和2年厚生労働省告示第5号)── 3要素、代表的な6類型、講ずべき措置の内容、周知・啓発の方法としての研修・講習
  • 同指針の改正(厚生労働省関係告示の整備等に関する告示=令和8年厚生労働省告示第53号、2026年2月26日告示。2026年10月1日適用)── 商品の買い取り強要等に関する記述の追加、「性自認」から「ジェンダーアイデンティティ」への用語変更、機微な個人情報の開示を禁止・強要することの追加
  • 労働基準法(昭和22年法律第49号)第89条第9号(表彰及び制裁の定めをする場合の記載事項)
  • 労働契約法(平成19年法律第128号)第15条(懲戒)
  • 厚生労働省「職場におけるハラスメントの防止のために」── パワーハラスメント防止措置の義務化時期(大企業=2020年6月1日、中小企業=2022年4月1日)
  • 事業主が職場における顧客等の言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(令和8年厚生労働省告示第51号)、事業主が求職活動等における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置等についての指針(同第52号)
  • 公的資料・条文は2026年8月20日に確認

この記事は、誰に相談するかまで決めるものではありません。四葉社会保険労務士事務所では、ハラスメント防止規程や就業規則・懲戒規定の整備、相談窓口の設計と社内フロー・様式づくり、方針の周知資料、研修の設計、事後対応の型づくりについてご相談いただけます。個別の言動についての最終的な法的評価、懲戒処分の有効性の判断、紛争になった場面の交渉・訴訟は当事務所では扱わず、弁護士への相談をご案内します。心身の状態に関する判断や面接指導は医師、税務は税理士へおつなぎします。別の専門家が必要な場合は、それぞれ別契約となり、紹介料はありません。ご相談いただく場合の費用は報酬額表に、よくいただくご質問はよくあるご質問にまとめています。

本記事は一般的な情報提供です。個別のご事情に応じた判断は、面談のうえ資格者が行います。執筆は浦松丈二(社会保険労務士・行政書士・宅地建物取引士)です。

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