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2026.07.23グループホーム開設

グループホーム開設の流れ【東京都・文京区版】|物件と指定申請を同時に進める7ステップ

浦松 丈二

浦松 丈二

行政書士・宅地建物取引士(四葉行政書士事務所/四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

障害者グループホーム(共同生活援助)の開設を、法人設立から指定申請までの流れで整理。東京都の指定・文京区の事前相談・物件の指定基準を「同時に見る」視点で、手戻りのない順番を宅地建物取引業と行政書士業務を持つ四葉が解説します。

結論(先に要点):障害者グループホーム(共同生活援助)の開設は、①法人(の準備)→②東京都の事業者向け説明会・事前協議→③物件の確保→④区・消防・建築部署への事前相談→⑤人員の確保→⑥指定申請→⑦指定・開設、という順に進みます。準備期間の目安は3〜6か月です。最大の失敗は「良い物件を先に契約してから指定基準に合わないと分かる」こと。物件(不動産)と指定申請(行政手続)は同時に見るのが、手戻りを防ぐ最短ルートです。

障害者グループホームは「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」(平成17年法律第123号。以下、障害者総合支援法。e-Gov法令検索)に基づく共同生活援助という障害福祉サービスです(厚生労働省「共同生活援助」)。指定基準は同法に基づく「指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準」(平成18年厚生労働省令第171号。e-Gov法令検索)等によります。東京都内では、指定を行うのは原則として東京都(指定権者)で、開設地の区市町村(文京区など)は事前相談と独自の補助制度の窓口になります。

開設までの流れ(7ステップ)

ステップ内容主な担当(業際)
① 事業構想・法人事業計画・定員・対象者像を固め、法人を用意(既存法人でも可)定款作成=行政書士/設立登記=司法書士
② 東京都の説明会・事前協議東京都の事業者向け説明会・事前協議で開設の意向と枠組みを確認事業者本人/行政書士が同行・整理
③ 物件の確保用途地域・居室面積・消防・建築を見据えて物件を選定(契約前確認が鉄則)物件=宅地建物取引業(四葉不動産)
④ 区・消防・建築への事前相談図面・写真で用途・構造・面積・消防の適合を契約前に確認事業者・行政書士/消防署・建築部署
⑤ 人員の確保サービス管理責任者・世話人・生活支援員・管理者を配置事業者/労務手続は社労士と連携
⑥ 指定申請必要書類を東京都へ提出(事前相談の記録も添付)申請書類作成=行政書士
⑦ 指定・開設指定日から事業開始。開設後は変更届・更新を管理事業者・行政書士

準備期間の目安は3〜6か月ですが、物件と指定申請を別々に進めると、この期間が延び、契約のやり直しや再工事が起こりがちです。開設予定日から逆算した工程の立て方は、姉妹コラム「開設までのスケジュールと準備期間」で詳しく整理しています。

各ステップの要点(結論から)

① 法人は「作れば終わり」ではない:法人の事業目的に障害福祉サービスを含める必要があります。定款の作成は行政書士が対応でき、設立登記の申請は司法書士の業務です。当方では登記が必要な場面は連携する司法書士をご案内します。

② 東京都の事前協議は「入口」:東京都では事業者向けの説明会・事前協議の仕組みがあります(新規指定の申請受付は公益財団法人東京都福祉保健財団が窓口)。ここで開設の枠組みを確認してから物件・人員に進むと、後戻りが減ります(最新の受付方法・日程は上記窓口でご確認ください)。

③ 物件は「指定基準を見据えて」選ぶ:一般の賃貸を借りるのとは違い、用途地域(寄宿舎・共同住宅が建てられる地域か)、居室面積(入居者一人あたり原則7.43㎡以上・収納を除く)、消防設備、建築基準法上の用途変更の要否を確認しながら選びます。詳しくは姉妹コラム「物件と指定申請を一つの窓口で」「消防設備の要否」をご覧ください。

④ 事前相談は手続きの一部:市区町村との相談は「関係機関相談状況確認書及び議事録」として記録され、東京都への指定申請の添付書類になります。つまり、事前相談そのものが申請の一部です。文京区では福祉部障害福祉課の障害者施設担当が窓口です(詳細はコラム「文京区でグループホームを開設するには」)。

⑤ 人員は障害支援区分で変わる:主な職種は、サービス管理責任者、世話人、生活支援員、管理者です。厚生労働省の資料によれば、世話人は利用者数を6で除して得た数以上(常勤換算方法)とされています。生活支援員は入居者の障害支援区分に応じて配置します(一般に区分3は利用者数を9で、区分4は6で、区分5は4で、区分6は2.5で除して得た数以上が目安)。配置基準は令和6年度報酬改定や自治体運用で変わるため、最新は指定権者の窓口でご確認ください。

⑥ 指定申請は「そろえて出す」:法人・物件・人員・運営規程・事前相談の記録をそろえて東京都へ提出します。書類の作成は行政書士の業務です。必要書類を分類ごとに一覧化したものは、姉妹コラム「指定申請の必要書類一覧」をご覧ください。

物件と指定申請を、一つの窓口で(四葉の視点)

グループホーム開設の最大のボトルネックは物件です。立地(用途地域)・面積・消防適合を満たす物件でなければ、指定は受けられません。ところが物件を扱えるのは宅地建物取引業者、指定申請を扱えるのは行政書士で、多くの事務所はどちらか一方です。四葉は四葉不動産(宅地建物取引業)と四葉行政書士事務所(行政書士業務)の両方を持ち、指定基準を見据えた物件選びから指定申請までを一つの窓口で整理します。「この物件、グループホームに使えますか?」の一言から始められます。

よくある質問

Q. 開設までどのくらいかかりますか?
A. 一般的に3〜6か月が目安です。法人の準備、東京都の説明会・事前協議、物件確保、区・消防・建築への事前相談、人員確保、指定申請と順に進めます。物件と指定申請を同時に見ると、この期間の手戻りを減らせます。

Q. 法人がないと始められませんか?
A. 共同生活援助は法人での指定が前提です。既存の法人でも、事業目的に障害福祉サービスを加えれば活用できます。定款作成は行政書士、設立登記は司法書士が担当します。

Q. 物件を先に契約してしまいました。大丈夫でしょうか?
A. まずは慌てずご相談ください。ただし指定基準(立地・構造・面積・消防)に合わない物件だと、大規模改修や解約が必要になることもあります。すでに契約済みでも、現状を区・消防・建築の窓口で確認し、使える方向を一緒に探します。

Q. 東京都と文京区、どちらに申請するのですか?
A. 共同生活援助の指定を行うのは原則として東京都です。文京区は事前相談と区独自の補助制度の窓口です。両方の窓口と早い段階で関係を作ることが、手戻りを防ぎます。

Q. 人員は最低何人必要ですか?
A. 職種はサービス管理責任者・世話人・生活支援員・管理者です。世話人は原則6:1以上(常勤換算)、生活支援員は障害支援区分に応じて配置します。定員や区分で変わるため、指定権者の窓口で最新の基準をご確認ください。

Q. 補助金は使えますか?
A. 東京都や区の施設整備に関する補助制度がある場合があります(例:文京区の障害者グループホーム整備費等補助)。補助金申請の書類作成は行政書士が対応します。一方、雇用や労務に関する助成金・処遇改善加算の労務手続きは社会保険労務士の領域で、連携する専門家をご案内します。

この記事の出典(一次情報)

※制度・基準は改正されます。着手前に必ず管轄自治体・消防署・建築部署の窓口で最新の内容をご確認ください。本記事は一般的な情報提供であり、個別の可否判断・効果を保証するものではありません。

この記事の執筆者

浦松 丈二(うらまつ・じょうじ)——行政書士(登録番号 第25087022号)・宅地建物取引士(東京都知事登録 第293544号)。四葉行政書士事務所 代表/四葉不動産株式会社 代表取締役(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号)。元毎日新聞記者・中国総局長。東京都文京区小日向・茗荷谷駅徒歩約5分。物件(不動産)と指定申請(行政手続)を一つの窓口で。労務・雇用助成金など専門外の場面は連携する専門家をご案内します。

グループホーム開設の全体像は、開設の完全ガイド(物件と指定申請)をご覧ください。