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海外から社員を迎える企業のイメージ

外国人社員を海外から迎えるとき —— 企業が押さえる手続きと期限

海外にいる社員を日本に迎える場合、在留資格認定証明書の交付申請から始まり、査証の取得、入国、住居地の届出まで、企業側にも期限のある手続きが続きます。ご家族が一緒に来られる場合は、その方の在留資格が別に必要です。あわせて、海外で作られた書類を日本に出すとき、日本の書類を海外に出すときには、翻訳や認証の手当てが要ります。住まいの手配は、これらと同時並行で進めます。

海外にいる社員を日本に呼ぶには、何から始めますか?

最初に決めるのは従事する業務の内容です。どの在留資格に当てはまるかは、職務内容と本人の学歴・職歴の組み合わせで決まります。ここが固まらないと、その後の申請が進みません。

そのうえで、在留資格認定証明書の交付申請 → 現地での査証申請 → 入国 → 住居地の届出、という順に進みます。在留資格の類型ごとの要件は在留資格・ビザ申請のページをご覧ください。本ページは企業側で管理すべきことに絞ります。

着任日から逆算して、いつ動き出せばいいですか?

審査期間は案件により幅があるため、下表は目安です。誰が動くかを分けて示します。

  • 内定〜着任の3〜4か月前主に動くのは:企業
    • 従事する業務内容を固める(在留資格の該当性はここで決まります)
    • 雇用条件・報酬を確定する
    • 本人・家族の旅券の残存期間を確認する
  • 3か月前主に動くのは:企業+行政書士
    • 在留資格認定証明書の交付申請
    • 本人に用意してもらう書類(学歴・職歴の証明等)を依頼する。外国語のものは日本語訳が要ります
  • 交付後〜1〜2か月前主に動くのは:本人
    • 現地の日本大使館・総領事館で査証を申請する
    • 住まいを決める(社宅・法人契約は同時並行で)
  • 入国後14日以内主に動くのは:本人
    • 市区町村で住居地の届出
    • マイナンバー・健康保険・年金・銀行口座

社内で見落とされやすいのが入国後14日以内の住居地の届出です。住まいが決まっていないと届出ができないため、住居の手配は在留手続きと同時並行で進めます。

家族も一緒に来る場合、手続きは変わりますか?

変わります。ご家族には別の在留資格が必要で、本人の在留資格の種類によって、帯同できるかどうかが分かれます。

  • 経営・管理/技術・人文知識・国際業務/技能/特定技能2号 など就労系配偶者・子は「家族滞在」の対象になるのが一般的です
  • 研修/技能実習原則として「家族滞在」による帯同はできません
  • 特定技能1号原則として帯同できません(在留資格「留学」から移行する場合など、例外的な取り扱いが設けられている場合があります)

採用の段階で帯同の可否が分かっていないと、着任後にご家族の予定が立たず、本人の定着にも影響します。条件提示の前に確認しておくことをお勧めします。個別の可否は、ご本人の在留状況により異なります。

日本の書類を海外に出すときは、どうすればいいですか?

在職証明、登記事項証明書、卒業証明——海外の官公署や学校に日本の書類を出す場面は、赴任の前後で必ず出てきます。そのとき必要になるのが認証です。提出先の国によって、通る道が3つに分かれます。

  • ハーグ条約の締約国外務省のアポスティーユ駐日大使館の領事認証:不要
  • ハーグ条約の非締約国外務省の公印確認 → 駐日大使館・領事館の領事認証駐日大使館の領事認証:必要
  • 台湾台北駐日経済文化代表処が直接認証駐日大使館の領事認証:―(下記のとおり別扱い)

あわせて2点。私文書(会社が作成した証明書・委任状など)は外務省が直接扱わないため、事前に公証役場の認証が必要です。また、外務省の申請窓口は東京・大阪の2か所で、郵送申請も受け付けています。

中国と台湾では、何が違いますか?

手続きがほぼ正反対になります。中華圏に社員を送る、あるいは中華圏から迎える企業にとって、ここが最も間違えやすいところです。

  • ハーグ条約中国(大陸):締約国(2023年3月8日加入・日中間は2023年11月7日発効)台湾:非締約
  • 必要な手続き中国(大陸):アポスティーユのみで中国本土に提出できます台湾:台北駐日経済文化代表処の認証
  • 外務省の公印確認中国(大陸):不要(アポスティーユに一本化)台湾:発給されません
  • 駐日公館の認証中国(大陸):中国大使館の領事認証業務は2023年11月7日で停止。以後は取得できません台湾:代表処が直接行います
  • 公文書の場合中国(大陸):アポスティーユ台湾:外務省を経由せず、代表処へ直接
  • 私文書の場合中国(大陸):公証役場の認証 → アポスティーユ台湾:公証役場の認証が必要(外務省の証明は不要)

台湾で公印確認が発給されないのは、日本の外務省が台湾を国として承認していないためです。その代わりに、台北駐日経済文化代表処が認証を行います。

中国向けは2023年11月に運用が変わりました。それ以前の情報のまま「中国大使館で領事認証を受ける」と案内している資料がまだ流通しています。現在、中国大使館では領事認証を取得できません。

海外で作られた書類は、そのまま提出できますか?

外国語の証明書は、日本語訳の添付を求められるのが一般的です。逆に、日本の書類を海外に出すときは現地語への訳が要ります。

翻訳と翻訳証明は資格を要する業務ではありません。ただ当事務所の場合、代表が中国語(繁体字・簡体字)・英語に対応するため、外部の翻訳会社を挟まずに、訳文の作成から認証手続きの代行までを続けて進められます。窓口が分かれないぶん、やり取りの往復が減ります。

住まい(社宅・法人契約)はどう進めますか?

在留手続きと同時並行で進めます。入国後14日以内の住居地の届出があるため、住まいが決まっていないと後の手続きが止まります。

社宅の導入や法人契約は借り上げ社宅・法人賃貸のご案内を、本人が自分で借りる場合は外国人・多言語のお部屋探しをご覧ください。いずれも四葉不動産株式会社(宅地建物取引業)が別契約で承ります。

四葉行政書士事務所は、何ができますか?

当事務所がお引き受けできるのは、次の範囲です。

  • 在留資格認定証明書の交付申請など、官公署に提出する書類の作成(行政書士法第1条の2・第19条)と申請の取次
  • 外国語書類の日本語訳、日本語書類の外国語訳の作成
  • 公証役場・外務省・各駐日公館への申請の代行(委任状による)
  • 提出先の国と書類の性質から、どの認証ルートに乗るかの整理
  • 社内の期限管理に使えるスケジュールの作成

一方、次は当事務所の業務ではありません。

  • アポスティーユ・公印確認を発行すること:発行するのは外務省です。当事務所が行うのは申請の代行までです
  • 提出先に受理されることの保証:提出先が求める要件は個別に異なります。提出先への事前確認が要ります
  • 会社の登記:司法書士/税務:税理士/法的紛争・法律判断:弁護士
  • 雇用にともなう労務・社会保険:社会保険労務士業務は代表の開業(2026年9月予定)前のため、現時点ではお受けできません

必要な場合は提携する専門家をご紹介します。紹介料の授受は一切ありません。各専門家と貴社に直接ご契約いただく形をとっています。

このページは一般的な情報提供です。入管の実務は個別性が高く、同じ職務内容でも本人の学歴・職歴により結論が変わります。個別のご事情に応じた判断は、面談のうえ資格者が行います。

このページの根拠

  • 公印確認・アポスティーユの使い分け=法務局「公印確認・アポスティーユについて」(2026年7月25日確認)
  • 中国=2023年3月8日にハーグ条約へ加入し、日中間は2023年11月7日発効。以後は日本発行の条約範囲内の公文書はアポスティーユのみで中国本土に提出でき、中国大使館の領事認証業務は同日停止(ジェトロ「中国向け公文書、11月7日から中国大使館などの領事認証が不要に」2023年11月)
  • 台湾=台北駐日経済文化代表処「個人名義の認証」
  • 家族滞在=出入国在留管理庁。就労系の在留資格の配偶者・子が対象で、研修・技能実習・特定技能1号は原則として対象外

ハーグ条約の締約国は追加されることがあります。外務省の手数料・所要日数、各駐日公館の必要書類も変わります。手続きの前に、外務省および提出先の公式情報でご確認ください。

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