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許認可の手続き(行政書士の実務から)

認定こども園の認定・認可申請の流れと必要書類|幼保連携型の基準

窓口カウンターに置かれた申請書の束を描いた水彩イラスト
浦松 丈二

浦松 丈二

行政書士・宅地建物取引士(四葉行政書士事務所/四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

認定こども園には4類型があり、幼稚園型・保育所型・地方裁量型は都道府県の「認定」(認定こども園法第3条)、幼保連携型は「認可」(第17条)で窓口が分かれます。幼保連携型を設置できるのは国・地方公共団体・学校法人・社会福祉法人に限られ(第12条)、設備・運営基準は都道府県条例と主務省令「幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準」の二層で定まります。認定・認可申請の書類作成と行政対応(行政書士)、建築確認(建築士)、職員の労務(社労士)、開設物件(不動産)の分離受任を整理します。

結論(先に要点):認定こども園には4類型があり、幼稚園型・保育所型・地方裁量型は都道府県の「認定」(認定こども園法第3条)、幼保連携型は「認可」(第17条)で窓口が分かれます。認可・認定申請の書類作成と行政対応は行政書士が担い、建築基準の適合は建築士、職員の労務は社労士、開設物件は不動産に分けて頼むのが基本です。

情報確認日:2026年10月25日。本記事は、認定こども園を新設・移行したい学校法人・社会福祉法人の担当者に向けて、認定・認可申請の流れと必要書類、幼保連携型の基準の建付けを整理します。認可外保育施設からの移行を考える場合は認可外保育施設の設置届と基準、学童保育の開設は放課後児童クラブの開設届と設備基準もあわせてご覧ください。条文はe-Gov法令検索で照合しました。

認定こども園の4類型と申請の窓口はどこか?

認定こども園は、就学前の子どもに教育と保育を一体的に提供し、あわせて保護者への子育て支援を行う施設です。根拠法は「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」(認定こども園法)です。制度上は次の4類型に整理され、幼保連携型だけが申請の建付けが異なります。

類型性格手続窓口の根拠
幼保連携型学校かつ児童福祉施設としての単一施設認可認定こども園法第17条第1項
幼稚園型認可幼稚園が保育機能を備える認定認定こども園法第3条第1項
保育所型認可保育所が教育機能を備える認定認定こども園法第3条第1項
地方裁量型認可を受けていない施設が要件を満たす認定認定こども園法第3条第1項

幼稚園型・保育所型・地方裁量型は、都道府県の条例で定める要件に適合する旨の「認定」を受けます(認定こども園法第3条第1項。指定都市・中核市等では市長が認定)。これに対し幼保連携型は、国・地方公共団体以外の者が設置するときは都道府県知事の「認可」が必要です(第17条第1項)。幼保連携型を設置できるのは、国・地方公共団体・学校法人・社会福祉法人に限られます(第12条)。株式会社等は設置者になれない点が、ほかの保育事業と大きく違います。

認定・認可の申請にはどの書類が要るのか?

認定・認可の審査では、都道府県の条例で定める基準への適合と、欠格事由に該当しないことが確認されます。幼保連携型の認可では、あらかじめ審議会等の意見聴取(第17条第3項)と市町村長への協議(第17条第5項)が行われ、認定でも市町村長への協議があります(第3条第6項)。

書類・確認事項内容根拠・担い手
設置認可(認定)申請書・事業計画施設の概要、定員、運営方針行政書士が作成支援
条例基準への適合を示す資料設備・職員・運営の基準(第13条)行政書士+建築士・社労士
平面図・配置図・採光等の図面園舎・園庭、保育室等の設計建築士
職員の資格・配置を示す資料保育教諭等の免許・資格社労士(労務)・行政書士(申請)
欠格事由に関する誓約・確認設置者・役員の欠格事由行政書士

必要書類と様式は都道府県・指定都市ごとの申請要領で定まり、提出時期や事前協議の回数も自治体で異なります。申請前に、設置予定地を所管する自治体の最新の要領を直接確認してください(本記事では個別自治体の様式・提出期限の裏取りは行っていないため未検証とします)。

幼保連携型の設備・職員の基準はどう満たすのか?

幼保連携型の設備・運営の基準は、都道府県が条例で定めます(認定こども園法第13条第1項)。その際、学級の編制・職員・設備・運営の一部の事項は主務省令である「幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準」に従い、その他の事項はこの基準を参酌して定めるとされています(第13条第2項)。つまり、全国共通の最低ラインを省令が示し、各都道府県の条例が具体の数値を定める二層構造です。

職員のうち、教育と保育を行う保育教諭は、幼稚園教諭免許状と保育士資格の両方を有することが原則です。施行(平成27年4月)後の経過措置として、令和11年度末まではいずれか一方でも保育教諭等になれる扱いが設けられていますが、延長を重ねた経緯があるため、適用の可否と期限は最新の情報を確認してください。学級編制や職員配置、保育室・園庭の面積といった具体の数値基準は、省令と都道府県条例で定まります。設計・採光・建築確認は建築士、職員の労働条件や就業規則の整備は社労士の領域で、行政書士は申請書類の作成と行政対応を担います。

認可保育所や認可外からの移行で何が変わるのか?

既存の幼稚園・保育所から認定こども園へ移行する場合、ゼロからの新設とは手続の起点が変わります。認可幼稚園が保育機能を足せば幼稚園型の「認定」、認可保育所が教育機能を足せば保育所型の「認定」で足りることが多く、幼保連携型へ移るときは単一施設としての「認可」を取り直す流れになります。認可外保育施設からの移行は、まず認可外保育施設の設置届と基準の状態を整理したうえで、どの類型を目指すかを決めることになります。

ご自身のケースについて相談したい方へ

在留資格・許認可など、行政手続について状況をお聞かせください。

運営費の面では、認定こども園は子ども・子育て支援法に基づく確認(特定教育・保育施設、同法第27条)を受けることで、施設型給付の対象になります。利用定員は同法の支給認定区分(1号・2号・3号)に応じて設定します。都道府県子ども・子育て支援事業支援計画の必要利用定員との関係で、認定・認可がされない場合がある点にも注意が必要です(第3条第8項・第17条第6項)。処遇改善等加算など職員の処遇に関わる手続は社労士の領域で、本記事では扱いません。

申請から開設まで、他士業とどう役割を分けるのか?

認定こども園の開設は、建築・労務・物件・税務が同時に動きます。役割を分けて、それぞれの担当者に別々に頼むのが基本です。

依頼先担当する範囲
四葉行政書士事務所認定・認可申請の書類作成、条例基準への適合整理、行政対応
建築士園舎・園庭の設計、採光、建築確認、用途変更
四葉社会保険労務士事務所職員の労務、就業規則、処遇改善等加算の手続
四葉不動産株式会社開設物件の用途地域の確認・紹介
司法書士法人設立・役員変更等の登記
税理士法人の税務・会計

認定こども園の開設では、認可・認定(行政書士)、建築確認(建築士)、労務(社労士)、物件(不動産)、登記(司法書士)、税務(税理士)が別々の専門家の領域です。 四葉行政書士事務所、四葉社会保険労務士事務所、四葉不動産株式会社はそれぞれ別事業体で、独立した事業体として受任します。各分野の担当者と別々にご契約いただき、各受任者が直接請求・入金を受けます。当事務所は紹介料を受け取りません。

許認可サポート、受任の流れ、報酬額表をご確認ください。開設物件の用途地域や面積の調査は別事業体の四葉不動産株式会社が担い、こちらも別々にご契約いただきます。

よくある質問

Q. 認定こども園の4類型で、申請の窓口は同じですか?
A. 同じではありません。幼稚園型・保育所型・地方裁量型は都道府県(指定都市・中核市等は市)の「認定」(認定こども園法第3条第1項)、幼保連携型は都道府県知事の「認可」(第17条第1項)で建付けが分かれます。どの類型を目指すかで必要書類と事前協議が変わります。

Q. 株式会社でも認定こども園を設置できますか?
A. 幼保連携型を設置できるのは、国・地方公共団体・学校法人・社会福祉法人に限られます(認定こども園法第12条)。株式会社等は幼保連携型の設置者になれません。幼稚園型・保育所型等の認定の可否は、母体となる施設の種別と都道府県の条例によります。

Q. 保育教諭は幼稚園教諭免許と保育士資格の両方が必要ですか?
A. 原則として両方が必要です。ただし施行後の経過措置として、令和11年度末まではいずれか一方でも保育教諭等になれる扱いがあります。延長の経緯があるため、適用と期限は最新の情報を確認してください。職員の労務は社労士の領域です。

Q. 認可保育所から認定こども園へ移行するとき、建物の工事も要りますか?
A. 必要になることがあります。教育・保育の一体的な提供のため、保育室や園庭が省令・条例の基準を満たすかを確認し、足りなければ設計変更や建築確認が生じます。設計・採光・建築確認は建築士、用途地域や面積の物件調査は不動産の領域です。

この記事の出典(一次情報)

  • e-Gov・就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18年法律第77号):第2条(定義)、第3条(幼稚園型・保育所型・地方裁量型の認定、市町村長への協議、支援計画との関係)、第12条(幼保連携型の設置者=国・地方公共団体・学校法人・社会福祉法人)、第13条(設備及び運営の基準を都道府県の条例で定め、主務省令に従い又は参酌する)、第17条(幼保連携型の設置認可、審議会の意見聴取、市町村長への協議)。最終改正日は未検証。
  • 幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準(内閣府・文部科学省・厚生労働省令):学級編制・職員・設備・運営の全国共通の基準。個別の数値基準は省令と都道府県条例で確認が必要で、本記事では個別条項の裏取りは未検証。
  • e-Gov・子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号):第19条(支給認定区分)、第27条(特定教育・保育施設の確認と施設型給付)、第62条(都道府県子ども・子育て支援事業支援計画)。該当項番の細目は未検証。
  • 保育教諭の免許・資格要件と経過措置(文部科学省・こども家庭庁の資料。参照日2026-10-25):幼稚園教諭免許状と保育士資格の併有が原則、令和11年度末までの経過措置。延長の経緯があるため最新の確認が必要。

確認日2026-10-25。条文はe-Gov法令検索で照合しました。各自治体の申請様式・提出期限、基準省令の個別の数値、保育教諭の経過措置の最新の期限、各法令の最終改正日は未検証です。申請前に設置予定地を所管する都道府県・指定都市の最新の要領で再確認してください。

本記事は一般的な情報提供であり、認定・認可の可否、必要書類、基準への適合、手続結果を保証しません。個別の判断は人間の資格者が資料を確認して行います。執筆は浦松 丈二(行政書士・宅地建物取引士)です。

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