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許認可の手続き(行政書士の実務から)

道路使用許可と道路占用許可の違い|申請先・根拠法・手続

窓口カウンターに置かれた申請書の束を描いた水彩イラスト
浦松 丈二

浦松 丈二

行政書士・宅地建物取引士(四葉行政書士事務所/四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

道路使用許可は道路交通法第77条にもとづき所轄警察署長が、道路占用許可は道路法第32条にもとづき道路管理者が出す許可で、根拠法も申請先も別です。工事・イベント・仮設物では一方だけで足りる場合も両方が必要な場合もあり、両方必要なときは道路管理者を経由して申請できる取扱い(道路交通法第78条第2項)があります。申請書類の作成・申請支援(行政書士)、許可(警察・道路管理者)、施工(建設業者)の分離受任を整理します。

結論(先に要点):道路使用許可は道路交通法第77条にもとづき所轄警察署長が出す許可、道路占用許可は道路法第32条にもとづき道路管理者が出す許可で、根拠法も申請先も別です。工事・イベント・仮設物では、どちらか一方だけで足りる場合も、両方が必要な場合もあります。

情報確認日:2026年10月26日。本記事は、工事・イベント・看板や仮設物の設置で道路を使う事業者(建設・イベント・店舗の運営者)に向けて、道路使用許可と道路占用許可の根拠法・申請先・手続の違いに絞って整理します。看板そのものの規制は屋外広告物条例の表示許可、工事の施工主体となる建設業の許可は建設業許可の要件をあわせてご覧ください。条文はe-Gov法令検索で照合しました。

道路使用許可と道路占用許可は、根拠法も申請先も何が違うのか?

二つの許可は、根拠となる法律も、申請先となる役所も別です。道路使用許可は、一般交通に影響を及ぼす一時的・一回的な「使用」を規制するもので、道路交通法第77条にもとづき所轄警察署長(公安委員会の管理下)が許可します。道路占用許可は、道路に工作物や物件・施設を設けて「継続して」道路を使用する場合を規制するもので、道路法第32条にもとづき道路管理者(国道は国、都道府県道は都道府県、市区町村道は市区町村)が許可します。

道路交通法第77条第1項は、所轄警察署長の許可を要する行為として、第1号に「道路において工事若しくは作業をしようとする者又は当該工事若しくは作業の請負人」、第2号に「道路に石碑、銅像、広告板、アーチその他これらに類する工作物を設けようとする者」、第3号に「場所を移動しないで、道路に露店、屋台店その他これらに類する店を出そうとする者」、第4号に祭礼行事やロケーションなど「一般交通に著しい影響を及ぼすような通行の形態若しくは方法により道路を使用する行為」で公安委員会が定めたものを挙げています。

道路法第32条第1項は、道路管理者の許可を要する占用物件として、第1号に「電柱、電線、変圧塔、郵便差出箱、公衆電話所、広告塔その他これらに類する工作物」、以下、水管・ガス管などの物件、鉄道・軌道などの施設、地下街・地下室、露店・商品置場などを列挙します。工事用の板囲・足場・工事用材料置場などは、第7号の「政令で定めるもの」として道路法施行令に定められています。

道路使用許可道路占用許可
根拠法道路交通法第77条道路法第32条
許可する役所所轄警察署長(公安委員会)道路管理者(国・都道府県・市区町村)
規制する内容一時的・一回的な道路の使用(工事・作業、工作物設置、露店、祭礼・ロケ等)工作物・物件・施設を設けて継続して使用する占用

工事・イベント・仮設物を置くとき、どちらが(または両方が)必要になるのか?

実務では、一方だけで足りる場合と、両方が必要な場合があります。目安は「一時的に道路を使うだけか」「物件を設けて継続して占用するか」です。

  • 道路上での短時間の工事・作業、祭礼行事やロケなど、一時的に道路を使うだけなら、道路使用許可(道路交通法第77条)が中心になります。
  • 電柱・看板(広告塔)・地下埋設管など、道路に工作物や物件を設けて継続して使う場合は、道路占用許可(道路法第32条)が必要です。
  • 道路を掘削して管を埋設する工事のように、「継続して設ける物件」と「そのための道路上の工事」が重なる場合は、占用許可と使用許可の両方が必要になり得ます。

両方が必要な場合でも、申請書を別々の窓口へ持ち込む必要はない仕組みがあります。道路交通法第78条第2項は、道路使用許可に係る行為が道路法第32条第1項または第3項の適用を受けるものであるとき、道路使用許可の申請書の提出を「当該道路の管理者を経由して行なうことができる」とし、「この場合において、道路の管理者は、すみやかに当該申請書を所轄警察署長に送付しなければならない」と定めています。さらに道路交通法第79条は、道路法第32条の適用を受ける行為について、所轄警察署長が許可する前に「あらかじめ道路管理者に協議しなければならない」としています。

典型例道路使用許可道路占用許可
道路上での一時的な工事・作業必要になり得る掘削・物件設置を伴えば必要
電柱・看板(広告塔)・標識の継続設置設置作業時に必要になり得る必要
露店・屋台(場所を移動しない)必要道路を占用すれば必要になり得る
祭礼行事・ロケーション必要になり得る物件設置を伴えば必要になり得る

どちらが必要か、両方かは、行為の内容・場所・継続性で変わります。該当の判断は、現地の警察署と道路管理者に確認してください。

申請の流れ・標準処理期間・必要書類はどうなっているのか?

道路使用許可は、道路交通法第78条第1項により、内閣府令で定める事項を記載した申請書を所轄警察署長に提出します。申請が受理され許可されると、同条第3項により許可証が交付されます。許可の基準は同法第77条第2項が定め、交通の妨害となるおそれがないと認められるとき、条件を付せば妨害のおそれがなくなると認められるとき、または妨害のおそれはあるが公益上・社会の慣習上やむを得ないと認められるときに、許可しなければならないとされています。

道路占用許可は、道路法第32条第2項により、占用の目的・期間・場所、工作物等の構造、工事の方法・時期、道路の復旧方法などを記載した申請書を道路管理者に提出します。許可の基準は同法第33条第1項で、占用が第32条第1項各号のいずれかに該当し、かつ「道路の敷地外に余地がないためにやむを得ない」ものであって政令で定める基準に適合する場合に限り、許可を与えることができるとされています。また、道路法第39条第1項は「道路管理者は、道路の占用につき占用料を徴収することができる」と定め、占用料の額と徴収方法は、指定区間内の国道は政令、その他の道路は道路管理者である地方公共団体の条例で定められます(同条第2項)。

ご自身のケースについて相談したい方へ

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項目道路使用許可道路占用許可
申請先所轄警察署長道路管理者
根拠条文道路交通法第77条・第78条道路法第32条・第33条
許可証・占用料許可証を交付(同法第78条第3項)占用料を徴収され得る(同法第39条)
標準処理期間各公安委員会が定める(日数は未検証)各道路管理者が定める(日数は未検証)

標準処理期間や必要書類の様式、占用料の具体額は、都道府県の公安委員会・各道路管理者ごとに定めが異なります。標準処理期間の具体的な日数と占用料の額は本記事では未検証です。申請の直前に、現地の警察署と道路管理者の最新の案内で確認してください。

誰に何を頼むのか(申請書類作成・施工・警察/道路管理者の分担)?

道路使用許可・道路占用許可のいずれも、申請書類の作成と行政への申請支援は行政書士の業務範囲です。許可を出すのは、道路使用許可が所轄警察署長(公安委員会)、道路占用許可が道路管理者です。道路工事の施工そのものは建設業者が担います。役割を分けて、それぞれ別に依頼するのが基本です。

依頼先担当する範囲
四葉行政書士事務所道路使用許可・道路占用許可の申請書類の作成、行政対応の支援
所轄警察署(公安委員会)道路使用許可の審査・許可(道路交通法第77条)
道路管理者(国・都道府県・市区町村)道路占用許可の審査・許可(道路法第32条)
建設業者道路工事・仮設物設置の施工

四葉行政書士事務所、四葉社会保険労務士事務所、四葉不動産株式会社はそれぞれ別事業体で、独立した事業体として受任します。施工を担う建設業者も含め、各分野の担当者と別々にご契約いただき、各受任者が直接請求・入金を受けます。当事務所は紹介料を受け取りません。

許認可サポート、受任の流れ、報酬額表をご確認ください。事業用物件の取得・賃借の相談は別事業体の不動産相談で扱い、こちらも別々にご契約いただきます。

よくある質問

Q. 道路使用許可と道路占用許可はどちらに申請するのですか?
A. 道路使用許可は所轄警察署長(公安委員会)に、道路占用許可は道路管理者(国・都道府県・市区町村)に申請します。根拠法も、道路使用許可は道路交通法第77条、道路占用許可は道路法第32条で異なります。どちらが、または両方が必要かは行為の内容で変わるため、現地の警察署と道路管理者に確認してください。

Q. 両方必要なとき、申請書は別々の窓口に出すのですか?
A. 道路交通法第78条第2項により、道路使用許可に係る行為が道路法第32条第1項または第3項の適用を受けるものであるときは、道路使用許可の申請書を道路管理者を経由して提出でき、道路管理者が速やかに所轄警察署長へ送付します。また同法第79条で、警察署長は許可前に道路管理者に協議することとされています。具体の取扱いは各窓口で確認してください。

Q. 占用料はいくらかかりますか?
A. 道路法第39条第1項により、道路管理者は占用につき占用料を徴収することができます。額と徴収方法は、指定区間内の国道は政令、その他の道路は道路管理者である地方公共団体の条例で定められます。具体の金額は道路・物件の種類や地域で異なり、本記事では未検証です。管轄の道路管理者の条例・案内で確認してください。

Q. 申請書類の作成は行政書士に頼めますか?
A. 道路使用許可・道路占用許可の申請書類の作成と行政への申請支援は行政書士の業務範囲です。許可そのものを出すのは所轄警察署長・道路管理者で、道路工事の施工は建設業者が担います。これらは独立した事業体として、別々にご契約いただきます。

この記事の出典(一次情報)

  • e-Gov・道路交通法(昭和35年法律第105号):第77条第1項(道路使用許可を要する行為の各号、許可権者=所轄警察署長)、第77条第2項(許可の基準)、第78条第1項・第2項・第3項(申請書の提出、道路管理者経由、許可証の交付)、第79条(許可前の道路管理者への協議)。最終改正日は未検証。
  • e-Gov・道路法(昭和27年法律第180号):第32条第1項(道路占用許可を要する占用物件の各号、許可権者=道路管理者)、第32条第2項(申請書の記載事項)、第33条第1項(占用の許可基準=敷地外に余地がないためにやむを得ないこと等)、第39条第1項・第2項(占用料の徴収、国道は政令・その他は条例)。工事用板囲・足場等が第32条第1項第7号の政令で定める物件に当たる点は道路法施行令による。最終改正日は未検証。
  • 各都道府県公安委員会・警察署(道路使用許可の標準処理期間・必要書類の様式)および各道路管理者(道路占用許可の標準処理期間・占用料の条例)の案内(参照日2026-10-26)。具体の処理日数・占用料額は自治体ごとに異なり、本記事では個別の数値は未検証。

確認日2026-10-26。条文はe-Gov法令検索で照合しました。道路使用許可・道路占用許可の標準処理期間の日数、占用料の具体額、道路法施行令第7条の物件の詳細、各法令の最終改正日は未検証です。手続前に、現地の警察署・道路管理者の最新案内で再確認してください。

本記事は一般的な情報提供であり、どの許可が必要か、許可されるかどうか、処理期間や占用料の額、手続結果を保証しません。個別の判断は人間の資格者が資料を確認して行います。執筆は浦松 丈二(行政書士・宅地建物取引士)です。

まずは、状況を整理するところから。

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