メインコンテンツにスキップ
許認可の手続き(行政書士の実務から)

たばこ小売販売業の許可—距離基準・取扱予定高と申請の流れ

窓口カウンターに置かれた申請書の束を描いた水彩イラスト
浦松 丈二

浦松 丈二

行政書士・宅地建物取引士(四葉行政書士事務所/四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

製造たばこの小売販売を業として行うには、営業所ごとに財務大臣の許可が必要です(たばこ事業法第22条第1項)。審査では、営業所の位置=最寄りの既存販売店との距離(距離基準・施行規則第20条=25メートルから300メートルの範囲内で財務大臣が定める距離)と、取扱いの予定高(取扱予定高基準・施行規則第21条=標準月4万本)が中心に見られます。申請書は予定営業所の最寄りの日本たばこ産業(JT)の支社へ提出し、標準処理期間は申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内、許可後は登録免許税15,000円が必要です。自動販売機・コンビニ併設の扱い、許可は行政書士、物件は不動産、設立登記は司法書士、税務は税理士に分けて整理します。

結論(先に要点):製造たばこの小売販売を業として行うには、営業所ごとに財務大臣の許可が必要です(たばこ事業法第22条第1項)。審査では、営業所の位置(最寄りの既存販売店との距離=距離基準)と、製造たばこの取扱いの予定高(取扱予定高基準)が中心に見られます(同法第23条)。申請書は予定営業所の最寄りの日本たばこ産業株式会社(JT)の支社へ提出し、標準処理期間は申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内とされています。本記事は許可の要件と流れを整理する一般的な情報提供であり、個別の許可の可否という具体的な判断は行いません。

たばこ小売販売業の許可は誰が出し、何を審査しますか?

製造たばこ(紙巻たばこや加熱式たばこ等)の小売販売を業として行おうとする者は、その製造たばこを小売販売する営業所ごとに、財務大臣の許可を受けなければなりません(たばこ事業法第22条第1項)。許可の相談窓口は予定営業所を管轄する財務(支)局で、申請書の提出先は予定営業所の最寄りの日本たばこ産業株式会社(JT)の支社です(財務省の案内・参照日 2026-10-30)。

審査は、たばこ事業法第23条が定める「許可をしないことができる場合(不許可事由)」に該当しないかという形で行われます。主な観点は次のとおりです。

観点条文上の整理
営業所の位置(距離基準)位置が小売販売を業として行うのに不適当である場合として財務省令で定める場合に該当しないか(たばこ事業法第23条第3号、たばこ事業法施行規則第20条)
取扱予定高(取扱高基準)製造たばこの取扱いの予定高が財務省令で定める標準に達しているか(たばこ事業法第23条、たばこ事業法施行規則第21条)
人的な欠格事由たばこ事業法違反で罰金以上の刑を受けて一定期間を経過しない、過去に許可を取り消されて一定期間を経過しない、など(同法第23条)

許可には条件や期限を付すことができ(同法第24条)、許可後も一定の違反があれば許可の取消しや営業停止の対象となります(同法第31条)。どの基準に当てはまるかという最終的な当てはめは、所轄の財務局が審査のうえ判断します。

「距離基準」と「取扱予定高基準」とは具体的に何を見るのですか?

距離基準は、予定営業所と最寄りの既存の小売販売業者の営業所との距離を見るものです。たばこ事業法施行規則第20条は、その距離が「25メートルから300メートルまでの範囲内で財務大臣が定める距離」に達しない場合を、位置が不適当な場合の一つとして定めています。実際の区分ごとの基準距離は財務大臣の告示(別表)で、地域の区分(指定都市・市制施行地・町村制施行地など)と環境の区分(繁華街・市街地・住宅地など)の組み合わせで決まり、距離は人や車が通常往来する道路に沿って測定されます。区分の当てはめや特例の適用があるため、具体的な基準距離は所轄の財務局・JT支社で確認します。

取扱予定高基準は、その営業所で見込まれる製造たばこの取扱いの予定高を見るものです。たばこ事業法施行規則第21条は、その標準を「月間4万本」と定めています(ただし財務大臣が別に定める場合を除く)。予定高は、供給が見込まれる区域の世帯数や施設の利用者数などから算定され、標準に達しないと見込まれると不許可の対象になり得ます。

基準根拠見るもの
距離基準たばこ事業法第23条第3号・施行規則第20条最寄りの既存営業所との距離(25〜300メートルの範囲内で財務大臣が定める距離に達するか)
取扱予定高基準たばこ事業法第23条・施行規則第21条取扱いの予定高(標準は月間4万本)

距離・取扱予定高のいずれも、区分や特例の適用で結論が変わり得ます。本記事は制度の枠組みの情報提供にとどめ、個別の数値の当てはめは行いません。

自動販売機の設置やコンビニ併設では許可がどう変わりますか?

コンビニエンスストアや個人商店の店頭でたばこを販売する場合も、その営業所ごとに許可が必要です。既存店の近くに新たに出すと距離基準に当たりやすいため、出店場所を決める前の確認が要になります。

自動販売機を置く場合は、許可を受けた営業所に設置するのが原則で、申請の際に自動販売機と店舗の位置関係が明確に分かる図面が求められます。許可申請者以外が営業または管理する場所に自動販売機を設置するときは、二十歳未満の者の喫煙防止に係る誓約書の添付が必要とされています(財務省の案内・参照日 2026-10-30)。インターネット等による通信販売を行う場合は、別途、許可条件の付与が必要とされています。

劇場・旅館・飲食店・大規模な店舗などの施設の中でその利用者に販売する類型(特定小売販売業)は、施行規則第20条で距離の適用関係が一般の小売販売業と異なる扱いになっています。どの類型に当たるかで必要書類や審査の視点が変わるため、店舗の形態が決まった段階で所轄の財務局・JT支社に確認するのが安全です。

許可が下りるまでの期間と必要書類はどのくらいですか?

標準処理期間は、申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内とされています(財務省の案内・参照日 2026-10-30)。書類の補正などがあればさらに日数がかかることがあります。許可を受けた場合は、登録免許税(15,000円)の納付が必要です。

項目内容
提出先予定営業所の最寄りの日本たばこ産業株式会社(JT)の支社
相談窓口予定営業所を管轄する財務(支)局
標準処理期間申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内
許可後の費用登録免許税 15,000円

ご自身のケースについて相談したい方へ

在留資格・許認可など、行政手続について状況をお聞かせください。

必要書類は、許可申請書のほか、営業所の位置図・平面図、自動販売機を置く場合はその位置が分かる図面などです。区分や店舗の形態によって追加の書類が求められるため、申請書の記載方法は、まず予定店舗の最寄りのJT支社に相談するよう財務省が案内しています。最新の必要書類と区分ごとの基準距離は、書く直前に所轄の財務局・JT支社で確認してください。

出店物件や法人設立はそれぞれ誰に相談すべきですか?

たばこ小売販売業の許可は、物件・内装・登記・税務といった別の手続と並行して進みます。担当は次のとおり分かれます。

  • たばこ小売販売業の許可申請(申請書・図面の作成、財務局・JTとのやり取りの支援) → 四葉行政書士事務所(行政書士)。資料と情報の提供までを行い、具体的な法的判断はしません
  • 出店物件の選定・賃貸借の媒介 → 別事業体の四葉不動産株式会社(宅地建物取引業者)。独立した事業体として別契約で対応します
  • 店舗の内装設計・建築確認が要る工事 → 建築士・施工業者
  • 法人を設立して営業する場合の設立登記 → 司法書士
  • 開業後の記帳・税務申告 → 税理士
  • 従業員を雇う場合の労働保険・社会保険の手続 → 社会保険労務士

出店物件の相談は、四葉行政書士事務所とは別事業体の四葉不動産株式会社が、独立した事業体として別契約で対応します。法人設立登記は司法書士、税務は税理士、労務は社会保険労務士が、いずれも独立した事業体として別々にご契約・お手続きいただきます。各分野は、それぞれの窓口・資格者と別々にご契約いただく前提で、当事務所は紹介料を受け取りません。許可の要否や距離基準の見込みが不安な段階でも、出店場所を決める前にご相談ください。受任の流れは受任の流れ、料金は報酬額表、取扱業務は取扱業務一覧をご覧ください。関連する許認可として、酒類小売業免許の店舗・物件要件、飲食店営業許可の設備基準、深夜酒類提供飲食店営業の届出もあわせてご確認ください。

よくある質問

Q. たばこの小売販売は誰の許可が要りますか?
A. 製造たばこの小売販売を業として行うには、営業所ごとに財務大臣の許可が必要です(たばこ事業法第22条第1項)。申請書は予定営業所の最寄りの日本たばこ産業株式会社(JT)の支社へ提出し、許可の相談は予定営業所を管轄する財務(支)局で受け付けています。コンビニ併設でも個人商店でも、営業所ごとの許可が必要です。

Q. 近くに別のたばこ店があると許可は下りませんか?
A. 距離基準があり、予定営業所と最寄りの既存営業所との距離が、25メートルから300メートルまでの範囲内で財務大臣が定める距離に達しないと、位置が不適当として不許可の対象になり得ます(たばこ事業法第23条第3号・施行規則第20条)。区分ごとの基準距離や特例があるため、出店場所を決める前に所轄の財務局・JT支社で確認してください。

Q. 取扱予定高基準の「標準」は何本ですか?
A. たばこ事業法施行規則第21条は、取扱いの予定高の標準を月間4万本と定めています(財務大臣が別に定める場合を除く)。予定高は供給が見込まれる区域の世帯数や施設の利用者数などから算定され、標準に達しないと見込まれると不許可の対象になり得ます。具体的な算定は所轄の財務局・JT支社で確認します。

Q. 許可が下りるまでどのくらいかかりますか?
A. 標準処理期間は、申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内とされています(財務省の案内・参照日 2026-10-30)。書類の補正などがあればさらに日数がかかることがあります。許可を受けた場合は登録免許税15,000円の納付が必要です。最新の期間と必要書類は、書く直前に所轄の財務局・JT支社で確認してください。

この記事の出典(一次情報)

  • e-Gov法令検索「たばこ事業法」(昭和59年法律第68号)第22条第1項(小売販売業の許可・財務大臣の許可)、第23条(許可の基準=不許可事由。営業所の位置・取扱予定高・人的欠格)、第24条(許可の条件等)、第31条(許可の取消し等)(参照日 2026-10-30)
  • e-Gov法令検索「たばこ事業法施行規則」(昭和60年大蔵省令第5号)第20条(営業所の位置が不適当な場合=最寄りの営業所との距離が25メートルから300メートルまでの範囲内で財務大臣が定める距離に達しない場合)、第21条(取扱いの予定高の標準=月間4万本)(参照日 2026-10-30)
  • 財務省「製造たばこの小売販売業の許可」(許可の相談窓口=財務(支)局、申請書の提出先=最寄りのJT支社、標準処理期間=申請書を受理した日の属する月の末日から2月以内、登録免許税15,000円、自動販売機の図面・二十歳未満喫煙防止の誓約書、通信販売の許可条件)(参照日 2026-10-30)

本記事は一般的な情報提供であり、個別の許可の可否、区分ごとの基準距離、取扱予定高の算定結果、必要書類の過不足を保証・判断するものではありません。区分の当てはめや特例の適用は事案により異なり、告示や取扱要領は改正されるため、必ず最新の条文・告示と所轄の財務局・JT支社の案内で確認してください。出店物件の選定・媒介は別事業体の四葉不動産株式会社(宅地建物取引業者)、設立登記は司法書士、税務は税理士、労務は社会保険労務士が、それぞれ独立した事業体として別々にご契約・お手続きのうえ対応します。当事務所は紹介料を受け取りません。具体的な法的判断は、面談のうえ行政書士などの有資格者が行います。執筆は浦松 丈二(行政書士・宅地建物取引士)です。

まずは、状況を整理するところから。

四葉行政書士事務所(文京区小日向・東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅 徒歩5分)が、要件の整理から書類作成・申請までお手伝いします。

LINEは代表・浦松丈二に直接つながります。24時間受付・順次お返事します。

東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅 徒歩5分|火・水 10:00〜19:00/月・木・金・土・日 18:00〜19:00