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2026.08.16相続の手続き(行政書士の実務から)

相続が発生したらやることチェックリスト──期限・名義変更・解約・届出を順番に整理

浦松 丈二

浦松 丈二

行政書士・宅地建物取引士(四葉行政書士事務所/四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

相続手続きは、死亡後の行政手続と相続財産の手続を分けて進めます。期限の早見表、戸籍・遺言・財産調査、銀行・保険・証券、自動車・不動産、税務、公共料金等を順番に整理し、第1号〜第14号の各論と専門家の分担へつなぐハブ記事です。

結論(先に要点):この記事は、相続が発生したらやることチェックリストとして、死亡後の行政手続と相続財産の手続を分けて進めます。最初に確認するのは、相続放棄・限定承認を検討している場合の注意と、期限のある手続です。相続財産の全部又は一部の処分等により、法定単純承認が問題になる場合があります。その後、戸籍・相続人調査、遺言の有無、財産・債務調査、遺産分割、名義変更、税務へ進みます。四葉行政書士事務所は、戸籍収集、相続人調査、財産調査、財産目録、合意済み内容に基づく遺産分割協議書の作成などの資料・書類作成を担当します。相続登記・税務・紛争は各専門家の領域です。

最初のチェックリスト

相続手続きの全体像を先に確認します。

  • 死亡届・行政手続
  • 相続放棄・限定承認を検討するか
  • 戸籍・相続人
  • 遺言
  • 財産・債務
  • 銀行・保険・証券
  • 遺産分割
  • 不動産・自動車等
  • 準確定申告・相続税
  • 公共料金・通信・デジタル関係

以下、各項目を詳しく説明します。

まず重要な注意:相続放棄・限定承認を検討している場合

相続放棄・限定承認を検討している場合、財産の処分等を安易に進める前に確認してください。

相続財産の全部又は一部の処分等により、法定単純承認が問題になる場合があります。例えば、被相続人預金の払戻し、相続財産の売却・処分、財産的権利の処分、返戻金受領等を伴う契約解約などが挙げられます。

ただし、公共料金・通信・サブスク等の全ての解約が当然に法定単純承認になるわけではありません。個別判断は弁護士にご確認ください。相続放棄・限定承認の基本は相続放棄・限定承認を検討する前に知っておきたいことをご覧ください。

期限を先に確認する

相続手続きの主な期限を整理します。

手続期限・起算点
死亡届死亡の事実を知った日から7日以内
相続放棄・限定承認自己のために相続開始があったことを知った時から原則3か月
準確定申告・納税必要な場合、相続開始を知った日の翌日から4か月以内
相続税申告・納付必要な場合、相続開始を知った日の翌日から10か月以内
相続登記原則、自己のために相続開始があったことを知り、かつ、その不動産の所有権を取得したことを知った日から3年以内

詳細は相続手続きの期限まとめ相続登記はどう進める?をご覧ください。

死亡後行政手続と相続財産手続を分ける

相続手続きは、次の2つに分けて考えます。

死亡後行政手続

  • 死亡届
  • 健康保険
  • 介護保険
  • 年金
  • 行政給付等

相続財産手続

  • 戸籍
  • 遺言
  • 財産・債務
  • 遺産分割
  • 預金
  • 証券
  • 不動産
  • 自動車
  • 税務

行政手続と財産・法律・税務の手続は、窓口も期限も異なります。

文京区の「おくやみハンドブック」「おくやみコーナー」

文京区には「おくやみハンドブック」や「おくやみコーナー」があります。死亡届提出後の区役所内外の手続案内として利用できます。

おくやみコーナーは事前予約制です。文京区は、死亡届提出後2週間程度経過後の予約を案内しています。区役所の行政手続と、相続財産・登記・税務・紛争等の手続は別です。

戸籍収集と相続人調査

相続人を確定するため、戸籍収集、相続人調査、相続関係の整理を行います。進め方は相続は何から始める?をご覧ください。

遺言の有無を確認する

財産の解約や遺産分割より先に、遺言の有無を確認します。遺言がある場合、種類や検認の要否を確認します。

検認が必要な遺言がある場合、先に家庭裁判所手続を確認してください。詳しくは遺言書が見つかったら?をご覧ください。遺言の有効性判断は弁護士の領域です。

財産・債務を調査する

預貯金、証券、不動産、保険、自動車、借入金、保証、未払金などの手掛かりを整理します。一つの資料で全財産・全債務が判明するわけではありません。

詳しくは相続財産の調査と財産目録をご覧ください。

遺産分割協議書の作成は遺産分割協議書は自分で作れる?をご覧ください。

銀行口座の手続

死亡後の預金相続手続は、各金融機関へ申し出ます。必要書類は、遺言の有無、遺産分割協議書の有無、調停・審判等によって異なり、金融機関ごとにも異なります。一律の必要書類一覧にはなりません。

相続放棄検討中に、安易に被相続人の預金を処分するよう勧めません。

生命保険・証券などの手続

生命保険は、保険会社へ死亡連絡を行い、契約内容・受取人等を確認します。

証券は、証券会社等へ連絡し、相続による移管・売却等の手続を確認します。必要書類は会社・契約内容等で異なります。一律の必要書類一覧にはなりません。税務上の扱いは税理士にご確認ください。

年金の手続

日本年金機構にマイナンバーが収録されている場合、年金受給権者死亡届は原則省略できる場合があります。

ただし、未支給年金を受け取れる遺族がいる場合、未支給年金・未支払給付金の請求手続を確認します。「死亡届不要=年金関係の手続全部不要」ではありません。

自動車の手続

相続によって車検証上の所有者が変わる場合、移転登録が必要です。登録自動車については、道路運送車両法第13条に、所有者変更から15日以内の移転登録規定があります。

ただし、相続での具体的手続時期・必要書類は、相続人構成・遺産分割等により確認します。行政書士は自動車登録申請の代理を扱えます。相続による移転登録はOSS対象外である点は必要に応じて注記します。軽自動車等は別手続です。

不動産の手続

相続登記は、本人申請も可能です。ただし、依頼を受けた登記申請代理・登記申請書作成は司法書士又は弁護士の業務です。

詳しくは相続登記はどう進める?をご覧ください。2027年3月31日の経過措置も、第10号・第8号をご確認ください。

税務の手続

準確定申告は必要な場合4か月、相続税は必要な場合10か月です。相続税の申告要否は相続税の申告は必要?をご覧ください。

税務相談、税務評価、申告書作成、税務代理は税理士の業務です。本人が自ら申告書を作成・提出することとは区別します。

公共料金・通信・サブスク・デジタル関係

契約会社ごとに解約・承継手続が異なります。「死亡から一律○日」という期限は設定しません。

相続財産性、未払金、デジタル資産等の法的問題がある場合は個別に確認します。相続放棄検討中の処分行為にも注意してください。

相続した不動産の選択肢

相続した不動産は、保有・売却・賃貸等を検討します。

相続した土地については、一定要件を満たす場合、相続土地国庫帰属制度も選択肢になります。建物がある土地は原則申請できません。

四葉不動産株式会社は四葉行政書士事務所とは別事業体・別契約で対応します。当事務所は紹介料を受け取りません。

専門家早見表

手続主な対応者
死亡後行政手続市区町村等
戸籍・相続人調査本人/行政書士等
財産調査・財産目録本人/行政書士等
遺産分割協議書本人/行政書士等(合意済み内容に基づく作成)
相続放棄等の個別法的判断弁護士
家庭裁判所手続本人/司法書士又は弁護士
不動産登記本人/司法書士又は弁護士
自動車登録本人/行政書士等
準確定申告・相続税本人/税理士
紛争・遺留分弁護士
不動産査定・媒介宅建業者(四葉不動産株式会社)

家庭裁判所提出書類作成を専門家へ依頼する場合は司法書士又は弁護士、個別法的判断・代理・紛争は弁護士です。

文京区で相続手続きを進める流れ

四葉行政書士事務所(文京区小日向・茗荷谷駅徒歩約5分)では、戸籍収集・相続人調査、財産調査・財産目録、合意済み内容に基づく遺産分割協議書の作成、遺言関連資料の整理などを段階的に案内します。

受任の流れは受任の流れ、料金は報酬額表、相続業務の全体像は相続・遺言・信託サービスをご覧ください。

よくある質問

Q. 相続手続は何から始めればよいですか?
A. まず相続放棄・限定承認を検討しているか、期限のある手続がないかを確認します。その後、戸籍・相続人調査、遺言の有無、財産・債務調査へ進みます。

Q. 銀行口座はすぐ解約してよいですか?
A. 各金融機関へ申し出て手続します。相続放棄・限定承認を検討している場合は、安易に預貯金を払い戻したり処分したりする前に、弁護士等へ確認してください。

Q. 相続放棄を考えている場合に先に名義変更してもよいですか?
A. 相続財産の全部又は一部の処分等により法定単純承認が問題となる場合があります。先に名義変更等を行う前に、弁護士へ確認してください。

Q. 相続の手続には全部期限がありますか?
A. 期限のある手続と、期限が定められていない手続があります。期限のある主な手続は、この記事の早見表や相続手続きの期限まとめをご覧ください。

Q. 行政書士に相続手続を全部頼めますか?
A. 行政書士は、戸籍収集、相続人調査、財産調査、財産目録、合意済み内容に基づく遺産分割協議書の作成など、行政書士業務の範囲で対応します。相続登記・税務・紛争などは各専門家の領域です。

Q. 不動産の名義変更は行政書士に頼めますか?
A. 相続登記の本人申請は可能ですが、依頼を受けた登記申請代理・登記申請書作成は司法書士又は弁護士の業務です。四葉行政書士事務所では登記申請代理を行いません。

Q. 文京区役所で相続手続を全部できますか?
A. 文京区役所では主に死亡届等の行政手続を案内します。相続財産・法律・税務等の手続は別です。

この記事の出典(一次情報)

  • 文京区「死亡届」
  • 文京区「おくやみハンドブック」
  • 文京区「おくやみコーナー」
  • 裁判所「相続放棄」「熟慮期間伸長」
  • 法務省「相続登記義務化」
  • 国税庁「準確定申告」「相続税申告」
  • 日本年金機構「年金受給者死亡」「未支給年金」
  • 全国銀行協会「預金相続手続」
  • 国土交通省・関東運輸局「自動車相続登録」
  • 道路運送車両法第13条

本記事は一般的な情報提供であり、個別の相続手続の順序、期限、名義変更、解約、届出、税務、相続放棄・限定承認を保証するものではありません。相続放棄・限定承認等の個別法的判断・紛争対応は弁護士、家庭裁判所提出書類作成は司法書士又は弁護士、相続登記の代理申請・登記申請書作成は司法書士又は弁護士、税務は税理士、不動産の査定・媒介は四葉不動産株式会社が、それぞれ独立した事業体として別契約で対応します。当事務所は紹介料を受け取りません。個別の判断は、面談のうえ資格者が行います。執筆は浦松 丈二(行政書士・宅地建物取引士)です。

まずは、状況を整理するところから。

四葉行政書士事務所(文京区小日向・東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅 徒歩5分)が、要件の整理から書類作成・申請までお手伝いします。

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