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出国前に日本の不動産を売却するイメージ

【特集】緊急帰国・不動産スピード換金 —— 出国まで30日でも、日本の不動産は売れます

物件の住所と在留カードの写しをお送りください。今日必要なのはそれだけです。当社がその日のうちに登記を確認し、5〜10社の買取業者へ同時に打診。数日で各社の買取額が出揃い、最高値の買主と最短2週間の決済を目指します。代金は全額、銀行送金でご本人名義の口座へ。マンションも戸建ても対象です。出国前に納税管理人(税理士)の届出まで段取りし、決済で当社の仕事は終わります。翌年の確定申告は税理士がご本人と直接契約して行います。対応できるのは、首都圏の市場性のある物件で、出国まで2週間以上あり、住宅ローンが残っていない場合です。日本語・英語・中国語(繁体字・簡体字)で代表本人が対応します。

大事なことを先に一つだけ。売却は、出国してからでは遅くなります。出国した瞬間から、税金の天引き(10.21%)・在外公館での書類取得・納税管理人と、手間とコストが一気に増え、価格も下がりやすくなります。そしてもう一つ——時間がない売主は、狙われます。この特集は、その両方から資産を守るために書きました。

このページは、これから日本を出国する所有者の方(帰国・転勤・事業からの撤退など)向けです。すでに海外にお住まいの方は海外オーナーのための日本不動産売却ガイドへ、売らずに貸す・持ち続ける方は海外に住んだまま、日本の家をどうするかへどうぞ。

最終更新:2026年8月9日

第1部 売却代金は、どうやって消えるのか?

時間のない売主は、狙われます。次の4つの事例は、特定の事件ではなく、この分野で実際に相談される典型的なトラブルを複数の事例をもとに再構成したものです。人物は仮名です。

ケース1 「代わりに売っておく」——委任状型

ビザの更新がかなわず、1か月で帰国することになったAさん。同郷の知人が言いました。「間に合わないよ。委任状と権利証を置いていけば、私がいい値段で売っておく」。帰国から3か月後、物件は相場の半額で売却されていました——買主は、その知人の関係会社でした。そこから「手数料」「経費」「税金の立替」の名目で次々に差し引かれ、Aさんの取り分は相場の1割に。しかも、その1割すら送金されてきませんでした。

何が起きたか委任状が本物である以上、売買そのものを覆すのは容易ではありません。委任状と権利証を渡して出国することは、資産の白紙小切手を渡すことと同じです。基準を一つ覚えてください——正規の業者買取でも、価格は相場の7〜8割です(第3部)。「半額」は売却の値段ではなく、収奪の値段です。

どう防ぐかご本人が日本にいる間に決済まで終える。委任は範囲を限定し、「全権」は絶対に書かない。代金はご本人名義の口座にしか入れない。

ケース2 「免許? そんなの要らないよ」——無免許ブローカー型

SNSで知り合った「不動産に強い」というB氏。事務所はなく、名刺に免許番号もありません。仲介手数料3%に加え「特別スピード料」5%。契約書は簡単なメモ書きだけ。引渡し後に設備の故障が見つかり、買主と売主の板挟みになった頃には、B氏のアカウントは消えていました。

何が起きたか日本では、免許を受けずに宅地建物取引業を営むことは違法です(宅地建物取引業法第3条・第12条)。無免許者は監督も受けず、保証制度の外にいます。

どう防ぐか免許のある業者としか取引しない。一言で見分けられます——「宅地建物取引業の免許番号を教えてください」。免許業者は弁済業務保証金制度(同法第64条の8)に加入しており、万一のとき顧客はそこから弁済を受けられます。

ケース3 「送金は落ち着いてから」——後払い型

契約を済ませ、手付金を受け取り、Cさんは予定どおり出国しました。「残代金は登記が終わったらすぐ送るから」——登記は終わりました。連絡は取れなくなりました。物件はもう自分の名義ではなく、海外からの追及は、費用が残代金を上回ります。

何が起きたか支払いと登記が同時になっていません。先に登記を渡し、支払いを後に残すことは、「払うかどうか」の決定権を相手に渡すことです。

どう防ぐか同時決済。司法書士がその場で着金を確認してから、当日中に所有権移転登記を申請します。お金と登記のあいだに「あとで」を挟みません。

ケース4 「今さら断れないでしょう」——直前減額型

約束の価格は3,800万円。契約当日——Dさんの出国3日前——買主が言いました。「建物に問題が見つかりましてね。3,200万円なら今日契約できます」。航空券は取ってある。荷物は送ってしまった。物件を残しては出国できない。Dさんは、署名しました。

何が起きたか買主が1社しかおらず、しかもその1社が「売主に時間がない」ことを知っています。最後の瞬間、価格の決定権は完全に相手側にありました。

どう防ぐか5〜10社に同時に競わせる——直前に下げてくる相手は、替えればいいだけです。条件が決まったら直ちに書面で固定する。日程を限界まで詰めない(当社は「出国5営業日前の決済」から逆算します)。

4つの型に共通するもの

4つの型が利用しているのは、どれも同じもの——あなたの時間が足りないことです。そして4つの型に共通して欠けているのが、免許・書面・同時決済の3点です。だから、守りの仕組みは短くまとまります。

守り具体的にどうするか
免許業者としか取引しない宅地建物取引業の免許番号を確認(行政庁の名簿で照会できます)
すべて書面にする札(買取額)・契約・費用・控除の内訳まで、全部紙に落とす
同時決済司法書士が着金確認→当日中に登記申請。「先に登記・後で送金」はしない
代金は本人名義口座のみ銀行送金で記録を残す。現金手渡し・親族友人名義への振込は金額を問わず断る
全権委任をしない委任状は権限を限定して書く。権利証と実印を「手伝ってくれる人」に渡さない

第2部 なぜ「出国してから売ればいい」では遅いのか?

日本にいる今日と、出国した翌日とでは、同じ物件の売却がまったく別の手続きになります。「落ち着いてから海外でゆっくり売ろう」と考えて出国した方が直面する現実を、並べてみます。

出国前に売る(いま)出国後に売る
税金の天引きなし(通常の売却と同じ)買主が代金の10.21%を源泉徴収。手取りが減り、取り戻すには翌年の確定申告
印鑑証明住民登録があるのでそのまま取れる取れない。在外公館で署名証明(予約・出向で2〜4週間)
税務の窓口出国前に納税管理人の届出だけ済ませ、翌年の確定申告を託す納税管理人が売却全体の税務窓口として必須。源泉徴収10.21%の還付請求も納税管理人経由
内見・鍵・残置物ご本人が30分立ち会えば済む対応してくれる人が日本にいない
買主側の反応通常の取引源泉徴収の手間を嫌い、買い手が減り、価格が下がりやすい
所要期間最短2〜3週間書類の国際往復と時差で数か月
詐欺への耐性免許業者・同時決済を自分で選べる遠隔で「代わりにやってあげる」型に頼らざるを得なくなる

つまり、出国日はただの引越しの日ではなく、売却の難易度と手取りが切り替わる日です。第1部の4つの型が狙うのも、まさにこの切り替わりの前後で焦っている人です。切り替わる前の今日に動き始めることが、最も高く・速く・安全に売る方法です。だから当社は「出国5営業日前までの決済」を目標に逆算します。

第3部 30日で、どう売り切るのか?

出国までの標準スケジュール(目安)

日数やることあなたがすること
今日当社が登記を確認し、その日のうちに5〜10社の買取業者へ同時打診物件の住所と在留カードの写しを送る。それだけ
2〜4日目各社の買取額が出揃う(複数の札=市場の答え)。内見1回内見の立会い(30分程度)または鍵のお預け
5〜7日目最高値の買主と条件確定・書類精査・売買契約(電子契約可)権利証・住民票・印鑑登録証明書のご用意
14〜21日目決済と同日に所有権移転登記を申請。代金全額をご本人名義の口座へ銀行送金決済への出席(またはオンライン)
決済後〜出国納税管理人の届出→転出届→出国の順。納税管理人には税理士におつなぎします(届出書の作成・翌年の申告まで、ご本人と直接ご契約いただきます)税理士と契約し、届出書に署名。納税資金の置き場所を税理士と決める
出国5営業日前ここまでに決済を終えるのが目標です
翌年2〜3月納税管理人である税理士が確定申告・納税を行います税理士とのやりとり(メール中心。海外からで完結します)

悠長な査定書づくりから始めている時間はありません。複数の業者に競わせた札が、そのまま最も正直な査定です。札が出揃った時点で最高値と条件をご報告しますので、売るかどうかをそこで決めていただけます。日数は目安で、権利関係・管理費の清算状況により前後します。

30日でやることリスト

印刷して、終わったものから消してください。ほとんどの項目は当社が代行します。あなたの担当は8つだけです。

あなたがやること

いつまでにやること備考
今日物件の住所と在留カードの写しを当社へ送るこれで当社が動き始めます
2日目権利証(登記識別情報)を探す見つからなくても売れます(司法書士の本人確認手続き。日数がかかるため早めにお申し出を)
2日目印鑑登録の有無を確認。なければ区役所で登録在留カードで即日できます。決済の登記に印鑑登録証明書が必須です
3日目購入時の売買契約書・領収書を探す税額計算の基礎。見つからないと税金が大きく増えることがあります(概算取得費)
7日目住民票・印鑑登録証明書を取得(各2通)転出届を出す前に
内見日立会い(30分)または鍵のお預け鍵は全種類(部屋・オートロック・ポスト・宅配ボックス暗証)
契約日売買契約の締結(電子契約可)・物件状況の告知書記入雨漏り・漏水・不具合など、知っていることを正直に
決済日決済に出席し着金確認。以後、納税管理人の届出→転出届→出国納税資金の置き場所を税理士と決めておく(出国後の海外送金は日数と為替で目減りします)

当社がやること(媒介の仕事です)

いつやること
今日登記事項証明書の取得。抵当権・共有・住所相違の確認
今日(マンション)管理会社へ重要事項調査報告書を発注(発行に1〜2週間かかるため、必ず初日に)
今日買取業者5〜10社へ同時打診
2〜3日目委任状により公課証明書(固定資産税・都市計画税)を取得し、日割り精算額を計算
2〜3日目(マンション)管理規約・使用細則・長期修繕計画・修繕履歴を管理会社から取り寄せ
2〜3日目(戸建て)測量図・境界・私道・越境の資料を確認。境界が未確定でも、業者買取なら現況のまま売れます(個人に売る通常の仲介では確定測量に数か月かかることがあります)
4日目札を集計し、最高値と条件をご報告。(マンション)管理費・修繕積立金の滞納有無を確認(滞納分は決済時に精算して完済)
契約前売買契約書・重要事項説明書の作成。賃貸中の場合はオーナーチェンジの整理(賃貸借契約書・敷金承継・賃借人への通知)
決済前残置物の扱いを確定(込み売却が標準。処分費は控除内訳に書面明示)。電気・ガス・水道・ネット・火災保険の解約日を整理(お手続きはご本人、当社が案内)
決済日司法書士と同時決済・同日に登記申請。公租公課・管理費の日割り精算。資金源証明パックの交付

専門職がやること(それぞれ直接契約)

誰がやること
司法書士本人確認、(登記簿の住所が古い場合)住所変更登記、所有権移転登記の同日申請、権利証紛失時の本人確認情報の作成
税理士納税管理人への就任、譲渡所得の税額試算、納税管理人届出書・翌年の確定申告書の作成、翌年の納付

つまずきやすいのは3つです。重要事項調査報告書の発行待ち(だから初日に発注します)、登記簿の住所が引っ越し前のままのケース(住所変更登記を先に済ませる必要があります)、購入時の契約書が見つからないケース(税額に直結します)。当社は初日にこの3つを確認します。

リストの各項目を、もっと詳しく

上の表で1行にまとめた論点を、それぞれ条文と数字で解いた記事があります。つまずいたところだけお読みください。

一番高く買う業者を、どう見つけるのですか?

方法は一つです。5〜10社の買取業者に同じ日に資料を出し、競わせます。

その前に、正直にお伝えしておくべきことがあります。買取業者が通常求めてくる決済期間は、3か月程度です。「30日以内に、現金で」は業者側に無理を頼む条件であり、その分、札は下がります。これは誰に頼んでも避けられません。

避けられるのは、下がり幅です。1社にだけ打診すれば、相手は「30日で売り切りたい売主」だと知った上で、競争相手のいない札を出してきます——言い値です。5〜10社に同じ日に打診すれば、各社は他社に取られる前提で札を入れるしかありません。同じ30日条件でも、打診する数で価格は大きく変わります。

手順内容
1当社が5〜10社の買取業者へ同時に打診(物件資料は当社が作成)
2各社の買取額が出揃う。最高値と条件をご報告
3売ると決めたら、当社と媒介契約を結び、最高値の業者と契約手続きへ
4司法書士立会いの同時決済。代金全額をご本人名義の口座へ

業者買取のため価格は市場相場より下がりますが(おおむね7〜8割台)、競争が「30日・現金」の値引き幅を最小限に抑えます。売るかどうかを最後に決めるのは、札を見たあなたです。

必要な書類は何ですか?

最初に必要なのは「物件の住所」と「在留カードの写し」の2つだけです。登記簿は当社が取得します。以下は契約〜決済までに順次ご用意いただくものです。

書類備考
在留カード・パスポートご本人確認(司法書士の面前確認があります)
権利証(登記識別情報)紛失時は別手続き(早めにご相談ください)
住民票・印鑑登録証明書住民登録を抜く前に取得しておくと手続きが速くなります
(マンション)管理費・修繕積立金の清算資料滞納があると買主に引き継がれるため、決済時に精算します

売却代金はどう受け取りますか?

全額を、銀行送金で、ご本人名義の口座へ。当社はこれ以外の方法をお受けしません。現金でのお渡し、ご親族・ご友人名義の口座へのお振込みは、金額の大小にかかわらずお断りしています(犯罪収益移転防止法に基づく確認を行います)。第1部の後払い型・委任状型は、この原則だけで全部防げます。

海外への資金移動はご本人の銀行手続きとなります。当社は決済時に、売買契約書・登記完了証・重要事項説明書・査定書・税務関係書類を一冊にまとめた「資金源証明パック」(日中対訳)をお渡しします。日本の銀行の外国送金窓口でも、お受け取りになる国の銀行でも、求められるのはこの書類群です。受け取り国側の外貨規制はお受け取り国の銀行にご確認ください。

家具や荷物は処分しないとだめですか?

そのままで構いません。買取での売却は現況有姿・残置物込みが標準です。処分費用は査定の控除内訳に含めて書面でお示しします。帰国準備の限られた時間を、荷物の処分に使う必要はありません。

お受けできない案件はありますか?

あります。当社は「何でも扱える」とは言いません。30日で、安全確認を一つも省かずに決済まで走り切れる案件だけをお受けします。逆に、どんな条件でも「大丈夫、任せて」と言い切る相手にはご注意ください——第1部のトラブルは、たいていその一言から始まっています。

お受けできない案件理由代わりの道
すでに出国された方の物件本人確認と書類手続きが国をまたぎ、30日方式が成立しないため海外オーナー向け売却ガイド(源泉徴収・納税管理人つきの通常売却)
出国まで2週間を切った物件打診から決済まで最短でも2週間。本人確認・権利確認・清算を省かずに間に合わせる時間が残っていないため出国後の通常売却、または貸して持ち続ける
首都圏以外、または首都圏でも市場価格が不安定な地域の物件買取業者の札が集まらず、競争が成立しない——つまり「1社の言い値」になってしまうため地元の不動産業者による通常売却
共有名義・相続未登記など権利関係が複雑な物件共有者の同意取得や登記の整理に30日以上かかるため権利の整理から時間をかけて(ご相談は承ります)
住宅ローンが残っている物件完済・抵当権抹消に金融機関側の事務日数(通常2週間〜1か月)が必要で、30日決済と両立しないため時間に余裕をもった通常売却

お断りする基準を先に示すのは、「30日で売れます」という約束を守るためです。

誰が担当しますか?

四葉不動産株式会社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号・文京区小日向、茗荷谷駅徒歩5分)が、買取業者の競争から契約、決済までを媒介します。代表の浦松丈二は元毎日新聞中国総局長(中国や台湾、タイに駐在、記者歴34年)で、宅地建物取引士・行政書士。外部の通訳を挟まず、日本語・英語・中国語(繁体字・簡体字)で代表本人が対応します

税務(納税管理人への就任・税額の計算・確定申告書と納税管理人届出書の作成)は税理士と、登記は司法書士と、それぞれ直接ご契約いただきます。当社が紹介料を受け取ることはありません。納税管理人には、税理士におつなぎします。納税管理人に資格の定めはなく法人も就任できますが、その事務には税務書類の作成が含まれるため(国税通則法基本通達第117条関係2)、当社ではお受けせず、税理士にお願いする形をとっています。当社の仕事は、出国日から逆算した段取り、決済、そして税理士へおつなぎするところまでです。

料金

内容費用
相談・業者への打診・札のご報告無料
売買が成立した場合の媒介報酬宅地建物取引業法の上限内(成約価格×3%+6万円+消費税)

よくある質問

Q. なぜ市場相場より安くなるのですか?

買取業者の通常の決済期間は3か月程度で、「30日以内に現金で」はその無理の対価として価格が下がるためです。当社の仕事は、この下がり幅を5〜10社の競争で最小限に抑えることです。1社の言い値で売るのとは、結果が大きく変わります。

Q. 賃貸中(入居者がいる)の物件でも売れますか?

売れます。オーナーチェンジとして買取業者に競わせます。敷金は買主に引き継ぎます。

Q. 住宅ローンが残っていても売れますか?

このスピード換金ではお受けできません。完済・抵当権抹消には金融機関側の事務日数(通常2週間〜1か月)が必要で、30日決済と両立しないためです。時間に余裕のある通常の売却でしたらご相談いただけます。

Q. 出国後に、海外から依頼することもできますか?

このスピード換金の対象は、日本にご滞在中の方のみです。出国後は本人確認と書類が国をまたぐ通常売却となり、源泉徴収10.21%・サイン証明・納税管理人が必要です。だからこそ、出国前にご相談ください。

海外オーナーのための日本不動産売却ガイド

Q. 会社(法人)名義の物件も対応できますか?

対応できます。事業からの撤退に伴う法人名義物件の売却は、清算・許認可の廃止手続きとあわせてご相談いただけます(許認可関係の書類作成は四葉行政書士事務所が別契約でお受けします)。

Q. 税金の申告・納税は、出国した後でも大丈夫ですか?

大丈夫です。決済日(引渡しの日)にご本人が日本の居住者であれば源泉徴収(10.21%の天引き)はなく、譲渡所得の確定申告・納税は翌年の2月16日〜3月15日です。源泉徴収の要否は、代金の支払日でも契約日でもなく、原則として引渡しの日の立場で判定されます(国税庁 質疑応答事例/所得税基本通達36-12)。出国前に「納税管理人の届出書」を税務署に提出しておけば、出国後の税務はすべて納税管理人が窓口になります(国税通則法第117条)。納税管理人には、税理士におつなぎします。届出書の作成、翌年の確定申告、納付まで、ご本人と税理士が直接ご契約いただく形です。当社が紹介料を受け取ることはありません。納税資金は、出国後に海外から送金すると日数と為替で目減りするため、決済日に置き場所を税理士と決めておきます。届出をせずに出国すると、出国の時までに申告を済ませる義務が生じます(所得税法第126条・第127条)。順番は納税管理人の届出→転出届→出国。なお住民税は、翌年1月1日に日本に住所がある方に課されます(地方税法第39条・第318条)。

Q. 税金を払わずに出国したら、どうなりますか?

「もう日本にいないから関係ない」とは、なりません。無申告には本税に加えて無申告加算税(15〜30%)と延滞税(令和8年は年2.8%、納期限の翌日から2か月を経過した後は年9.1%。年により変動)が上乗せされ、隠蔽があれば重加算税(35〜40%)です(国税通則法第60条・第66条・第68条)。納税義務は出国しても消えず(徴収権の時効は5年・督促で中断)、日本に残した銀行口座や不動産は差押えの対象になります。日本は税務行政執行共助条約に加盟していますが、同条約は締約国ごとに項目を留保でき、中国は2015年10月の批准時にすべての税について徴収共助を留保しています(同条約第30条第1項b。香港・マカオにも及びます)。ただし、条約が使えるかどうかより先に、日本に残した口座・不動産・敷金の返還請求権・源泉徴収された10.21%の還付金が差押えの対象です。そして実務上いちばん重いのは将来です——再来日して在留資格を取るとき、特に経営・管理ビザや永住申請では納税状況が審査されます。滞納は、将来の日本でのビジネスと永住の道をふさぎます。だから当社は、決済の日程を組む段階で税理士におつなぎし、出国の日までに納税管理人の届出を終えるところまでを段取りします。

Q. 知人から「代わりに売ってあげる」と言われています。頼んではいけませんか?

ご本人が日本にいる間に、免許のある業者を通じて、司法書士立会いの同時決済で売るのが最も安全です。どうしても第三者に委ねる場合は、委任の範囲を限定した委任状にし、代金は必ずご本人名義の口座で直接受け取る形にしてください。委任状と権利証を白紙同然で渡すことだけは、絶対に避けてください。

Q. 外国人が帰国前に日本の不動産を急いで売るには、何から始めればよいですか?

最初にするのは、残債と登記の確認です。住宅ローンが残っていると抵当権の抹消に金融機関の事務日数(通常2週間〜1か月)がかかり、30日での決済とは両立しません。次に、買主を探す仲介ではなく、業者が直接買い取る買取を選びます。仲介は買主が現れるまでの期間が読めず、出国日に間に合うかを約束できないためです。ただし1社にだけ打診すると、相手は急いでいる売主だと知ったうえで競争相手のいない札を出してきます。5〜10社に同じ日に資料を出して、競わせてください。正規の業者買取でも価格は相場の7〜8割で、これは誰に頼んでも避けられません。避けられるのは下がり幅のほうです。並行して、決済日を出国日から逆算し、納税管理人の届出書の提出、転出届、出国の順に手続きを組みます。

Q. 在留資格がなくなって帰国します。持っている日本のマンションはどうすればよいですか?

選択肢は、出国前に売る、賃貸に出して持ち続ける、出国後に売る、の3つです。分かれ目は、決済日(引渡しの日)にご本人が日本の居住者かどうかです。出国前に決済まで終えれば源泉徴収の天引きはありませんが、出国後の売却では買主に代金の10.21%を天引きする義務が生じ、その分だけ手取りが減って還付を待つことになります。持ち続ける場合も出国後に売る場合も、出国前に「納税管理人の届出書」を税務署に提出しておけば、その後の税務は納税管理人が窓口になります(国税通則法第117条)。在留期限が迫っている場合は、どの選択肢が日数的に間に合うかを先に確かめてください。個別の可否は物件の状況(残債・登記・入居者の有無)によって変わります。

Q. 帰国する外国人が、マンション売却で騙されないために何に気をつけるべきですか?

この記事の第1部で挙げた4つの手口——委任状型、無免許ブローカー型、後払い型、直前減額型——に共通するのは、売主が日本を離れた後に事が動く点です。気をつける点は5つあります。相手の宅地建物取引業免許番号を確かめること。ご本人が日本にいる間に、司法書士立会いの同時決済で終えること。代金はご本人名義の口座で直接受け取ること。委任状を出す場合は範囲を限定し、「全権」とは書かないこと。決済の直前になっての減額要求には応じないこと。判断の目安として、正規の業者買取でも価格は相場の7〜8割です。半額を提示されたら、それは売却の値段ではありません。

この記事の根拠

内容根拠
無免許での宅地建物取引業の禁止宅地建物取引業法第3条・第12条
弁済業務保証金制度宅地建物取引業法第64条の8
非居住者からの不動産購入時の源泉徴収(10.21%)所得税法第161条第1項第5号・第212条第1項/復興財源確保法第28条/国税庁タックスアンサー No.2879
源泉徴収が不要となる例外(1億円以下・個人の居住用)所得税法施行令第281条の3
納税管理人(資格の定めなし・法人も可)国税通則法第117条/国税庁タックスアンサー No.1923
出国する場合の確定申告所得税法第126条・第127条
個人住民税の賦課期日(翌年1月1日)地方税法第39条・第318条
延滞税・無申告加算税・重加算税国税通則法第60条・第66条・第68条
税の国際徴収共助と、中国の留保税務行政執行共助条約(日本は2013年10月1日発効)/同条約第30条第1項b=中国はすべての税について徴収共助・保全共助を留保(2015年10月16日批准・2016年2月1日効力発生。香港・マカオにも及ぶ)。出典=欧州評議会 条約事務局 Reservations and Declarations, Treaty No.127
媒介契約・媒介報酬の上限宅地建物取引業法第34条の2・第46条、報酬告示
取引時の本人確認犯罪収益移転防止法第4条
管理費・修繕積立金の滞納は買主に承継建物の区分所有等に関する法律第8条
非居住者取引の事後報告(2026年4月1日以降の拡大)外国為替及び外国貿易法に基づく省令(2026年4月1日改正施行)

第1部の事例は、特定の事件ではなく、この分野で実際に相談される典型的なトラブルを複数の事例をもとに再構成したものです。

本ページは一般的な情報提供です。個別の税務判断は税理士、登記は司法書士が行います。不動産の媒介は四葉不動産株式会社が、許認可申請書類の作成は四葉行政書士事務所が、それぞれ別の契約としてお受けします。

当社が対応できないこと:紛争性のある相続案件の代理交渉(弁護士におつなぎします)、不動産登記の申請代理(司法書士におつなぎします)、相続税申告(税理士におつなぎします)。社会保険労務士業務は、併設の社会保険労務士事務所が別契約で承ります。各専門家とは分離受任・個別契約であり、当社が紹介料を受け取ることはありません。

売る・貸す・持ち続ける——決める前のご相談からで大丈夫です。

相続した実家、海外に住んだまま持っている物件、入居者がいるままの一棟——いまの状況をLINEで一言お送りください。代表(宅地建物取引士)が直接お返事し、売却・賃貸・そのまま持つ場合の見通しを整理します。査定・媒介は四葉不動産株式会社が単独でお受けします。

LINEは代表・浦松丈二に直接つながります。24時間受付・順次お返事します。

東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅 徒歩5分|10:00〜18:00(定休:火・水)