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2026.09.29離日・売却

登記簿の住所が引っ越し前のままだと、どうなるのか? —— 2026年4月から義務になりました

浦松 丈二

浦松 丈二

四葉不動産株式会社代表取締役・宅建士・行政書士

プロフィール(士業ドットコム)↗

不動産の所有者は、氏名・名称または住所に変更があったときは、変更日から2年以内に変更の登記を申請しなければなりません(不動産登記法第76条の5)。令和8年4月1日に施行されました。正当な理由なく申請を怠ると5万円以下の過料の対象です(同法第164条第2項)。施行日より前に住所が変わっている場合も対象で、令和10年3月31日までに登記が必要です。売却の場面では、義務とは別の理由でも先に直すことになります。登記簿の住所と印鑑登録証明書の住所が一致していないと、所有権移転登記が受け付けられないためです。出国が決まっている方は、住民票を抜く前に確認してください。転出後は、変更登記の手続きが一段面倒になります。文京区小日向・茗荷谷駅徒歩5分。

変更の日から2年以内に、変更の登記を申請する義務があります(不動産登記法第76条の5)。令和8年4月1日に施行されました。怠ると5万円以下の過料の対象です。売却の場面では、義務とは別に、登記簿と印鑑登録証明書の住所が合っていないと決済が進みません。

このページは、登記簿上の住所が古いままの方に向けたものです。出国前の売却全体の流れは出国前の不動産売却の特集にまとめています。

最終更新:2026年9月29日

2026年4月から、何が変わったのか?

申請が義務になりました。

不動産登記法第76条の5は、所有権の登記名義人について、氏名もしくは名称または住所に変更があったときは、その変更があった日から2年以内に、変更の登記を申請しなければならないと定めています。令和8年(2026年)4月1日施行です。

項目内容
誰が所有権の登記名義人
いつまでに変更があった日から2年以内
何を氏名・名称・住所の変更の登記
怠ると正当な理由がないのに申請を怠ったときは、5万円以下の過料(同法第164条第2項)
施行日令和8年4月1日

施行日より前の引っ越しも、対象です

ここを見落とさないでください。 施行日より前に住所等が変わっていて、まだ変更登記をしていない場合も義務の対象になります。この場合の期限は、令和10年(2028年)3月31日です(法務省)。

「10年前に引っ越したきり」という方も、対象に入っています。

過料は、いきなり来るわけではありません

法務省は、運用について次のように説明しています。登記官が義務違反の事実を把握しても、**直ちに裁判所への通知(過料通知)を行うこととはしていません。**過料通知が行われるのは、義務に違反した者に対し、相当の期間を定めて義務の履行を催告したにもかかわらず、正当な理由なくその期間内に申請等がされないときに限られます。

不安をあおる話ではありません。催告が来たら応じる、それで足ります。ただし、売却を予定しているなら、催告を待つ理由はありません。

売るときは、義務とは別の理由で直すことになります

登記の実務上、直さないと先に進めないからです。

所有権移転登記の申請では、**登記簿上の住所と、現在の住所を示す書類(印鑑登録証明書・住民票)の住所が一致している必要があります。**一致していなければ、その人が登記名義人と同一人物であることを確認できません。

そこで、所有権移転登記の前に、住所変更登記を済ませます。決済の当日に、司法書士が住所変更登記と所有権移転登記を続けて申請する形になるのが通常です。

**つまり、義務化の有無にかかわらず、売るなら直すことになります。**義務化によって変わったのは、「売らない人も直さなければならなくなった」という点です。

出国が決まっている場合、何が問題になるのか?

住民票を抜いた後だと、手続きが一段面倒になります。

住所の変更を証明する書類は、通常は住民票の写しです。引っ越しが複数回あれば、その履歴をつなぐために戸籍の附票などが必要になります。

海外へ転出して住民登録がなくなると、この証明が国内では取れなくなります。在外公館で在留証明を取得するなどの方法になり、予約と出向が必要で、時間がかかります。

状況住所の証明
日本に住民登録がある住民票の写し(履歴が飛ぶ場合は戸籍の附票)
海外へ転出した後**在外公館の在留証明など。**国・地域により必要書類が異なり、日数がかかります

だから、順番があります。

やること
1登記事項証明書を取り、登記簿上の住所を確認する(当社が取得します)
2現住所と違っていたら、住民票を抜く前に必要書類を揃える
3住所変更登記(司法書士へ。決済当日に所有権移転登記と続けて申請することが多い)
4納税管理人の届出 → 転出届 → 出国

特集の30日でやることリストでも、7日目に「住民票・印鑑登録証明書を取得(各2通)/転出届を出す前に」としているのは、この理由です。

氏名が変わっている場合も、同じですか?

同じです。 第76条の5は「氏名若しくは名称又は住所」と書いています。婚姻・離婚などで氏が変わっている場合も、変更登記の対象です。証明書類が戸籍になる点が違います。

法人の場合は、名称または本店の所在場所の変更が対象です。

誰に頼むのか?

登記の申請は司法書士の業務です。

誰が何を
司法書士(ご本人と直接契約)住所変更登記・氏名変更登記の申請、所有権移転登記の申請
四葉不動産株式会社登記事項証明書の取得、登記簿上の住所の確認、司法書士へのおつなぎ、決済日程の設計

ご自身で法務局に申請することもできます。**登記申請の代理は司法書士の業務ですので、当社が代わりに申請することはできません。**司法書士におつなぎし、ご本人と直接ご契約いただきます。当社が紹介料を受け取ることはありません。

なお、相続登記も令和6年4月1日から義務化されています(相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内)。相続した不動産をお持ちの場合は、相続した不動産のこともあわせてご覧ください。

この記事の根拠

内容根拠
所有権の登記名義人の氏名・名称・住所に変更があったときは、変更があった日から2年以内に変更の登記を申請しなければならないこと不動産登記法(平成16年法律第123号)第76条の5。令和8年4月1日施行
正当な理由がないのに申請を怠ったときの過料(5万円以下)同法第164条第2項
施行日前に住所等を変更していた場合も義務の対象となり、令和10年3月31日までに変更登記が必要であること法務省「住所等変更登記の義務化について」
過料通知は、催告にもかかわらず正当な理由なく期間内に申請等がされない場合に限られること法務省「住所等変更登記の義務化に関するQ&A」
相続登記の申請義務化(令和6年4月1日施行)法務省「相続登記の申請義務化について」

本ページは一般的な情報提供です。個別の登記手続と必要書類は、物件と履歴によって異なります。登記の申請および個別の判断は司法書士が行います。

不動産の媒介は四葉不動産株式会社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号)が、許認可申請書類の作成は四葉行政書士事務所が、それぞれ別の契約としてお受けします。登記は司法書士、税務は税理士におつなぎし、それぞれご本人と直接ご契約いただきます。当社が紹介料を受け取ることはありません。

この記事の著者 浦松 丈二|四葉不動産株式会社 代表取締役・専任宅地建物取引士。行政書士。元毎日新聞中国総局長(記者歴34年)。中国総局長として中国や台湾、タイに駐在しました。社会保険労務士試験合格(2026年9月開業予定)。

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