再建築不可の43条2項1号認定・2号許可は、誰が・どこに申請しますか?文京区の窓口と流れ

建築基準法第43条第2項には、道路に2m以上接していない敷地でも建築を認める第1号の認定と第2号の許可があります。基準は建築基準法施行規則第10条の3(第1号=幅員4m以上の農道等に接し延べ面積500㎡以内など、第2号=周囲に広い空地を有するなど)にあり、申請者は建築主で実務は建築士が進め、申請先は特定行政庁の文京区、第2号の許可には文京区建築審査会(委員5名・原則毎月第4水曜日)の同意が要ります。当社は可否を判断せず、役所調査と出口の比較、媒介を行います。
結論(先に要点):建築基準法第43条第2項には、道路に2m以上接していない敷地でも建築を認める二つの道があります。第1号の「認定」(幅員4m以上の農道などに2m以上接する、延べ面積500㎡以内などの基準を満たす建築物)と、第2号の「許可」(周囲に広い空地を有するなどの基準に適合し、特定行政庁が建築審査会の同意を得て許可するもの)です。申請するのは建築主(土地所有者や買主)で、実務では設計を担う建築士が手続を進め、申請先は特定行政庁である文京区(区長)です。第2号の許可には文京区建築審査会の同意が要ります。認定・許可の見込みは建築士と特定行政庁が判断し、当社(四葉不動産株式会社)は可否を判断しません。当社が行うのは、役所調査で道路の種別と接道の状況を確かめ、見立てを踏まえた出口(媒介・提携する買取業者を買主とする媒介・貸して持つ・隣地の買い増し)を並べることです。建築士・弁護士・司法書士・税理士とはそれぞれ独立した事業体として別々にご契約いただき、当社は紹介料を受け取りません。
「再建築不可と言われたが、43条の但し書きで建てられると聞いた」——このご相談で最初に整理すべきなのは、誰が・どこに・何を申請するのかという手続の主体です。本記事は、第43条第2項第1号の認定と第2号の許可を、条文と省令の基準、文京区の窓口、売却の段取りとの関係から整理します。再建築不可の基本(第42条の道路と第43条の接道)は相続した再建築不可物件の売却に、出口の全体像は再建築不可の土地・家の出口相談にまとめています。
43条2項の1号認定と2号許可は、何が違いますか?
建築基準法第43条第1項は、建築物の敷地は道路に2m以上接しなければならないと定めます。第2項は、その例外として次の二つを置いています。
| 区分 | 条文 | 内容 | 建築審査会の同意 |
|---|---|---|---|
| 第1号 認定 | 第43条第2項第1号 | 敷地が幅員4m以上の道(道路に該当するものを除き、避難・通行の安全上必要な国土交通省令の基準に適合するもの)に2m以上接する建築物のうち、利用者が少数であるものとして用途・規模の省令基準に適合し、特定行政庁が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認めるもの | 不要 |
| 第2号 許可 | 第43条第2項第2号 | 敷地の周囲に広い空地を有する建築物その他の国土交通省令の基準に適合する建築物で、特定行政庁が交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認めて許可したもの | 必要(特定行政庁が建築審査会の同意を得る) |
省令の基準は建築基準法施行規則第10条の3にあります。第1号の「道」は、農道その他これに類する公共の用に供する道、または建築基準法施行令第144条の4第1項各号の基準に適合する道です(第1項)。第1号の建築物の用途・規模は、道の区分に応じた用途であることと、延べ面積(同一敷地内に二以上の建築物があるときは合計)が500㎡以内であることです(第3項)。第2号の基準は、敷地の周囲に公園・緑地・広場など広い空地を有すること、幅員4m以上の農道など公共の用に供する道に2m以上接すること、または避難・通行の安全等の目的を達するために十分な幅員を有し道路に通ずる通路に有効に接すること、のいずれかです(第4項)。
どちらに当たるか、そもそも当たるかは、敷地ごとの道の状況・周囲の空地・建物の用途規模によります。本記事は個別の敷地について認定・許可の見込みを判断しません。
申請するのは誰で、申請先はどこですか?
| 役割 | 誰 | 内容 |
|---|---|---|
| 申請者 | 建築主(土地所有者、または建てる予定の買主) | 認定申請書・許可申請書を提出する名義人 |
| 手続の実務 | 建築士(設計者) | 図面・敷地の状況・通路の幅員などの資料を整え、事前相談から申請までを進めるのが通例 |
| 申請先 | 特定行政庁=文京区(区長) | 文京区の建築指導の窓口が受け付ける。文京区は「許可申請書」「認定申請書」の様式を公開している |
| 同意 | 文京区建築審査会 | 第2号の許可に必要。委員5名で、原則毎月第4水曜日に開催 |
| 判断 | 特定行政庁 | 交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないかを判断する |
不動産会社である当社は、申請者にも代理人にもなりません。当社が行うのは、申請の前提となる役所調査(道路の種別、幅員、通路の状況、周囲の空地)を行い、建築士に相談する材料を整えることです。売る側が申請するか、買う側が申請するかは、次の章の段取りに関わります。
文京区では、どこに・どの順で相談しますか?
文京区は特定行政庁で、建築審査会を文京区建築審査会条例に基づいて置いています。建築審査会は、特定行政庁(区長)の許可に対する同意、審査請求の裁決、建築基準法の施行に関する重要事項の調査審議を担います。
| 順番 | すること | 担う人 |
|---|---|---|
| 1 | 道路の種別と幅員、接道の長さを役所で確認(道路台帳・指定道路図) | 当社(役所調査)、建築士 |
| 2 | 通路の幅員・周囲の空地・建物の用途規模から、第1号・第2号のどちらに当たりうるかを見立てる | 建築士 |
| 3 | 文京区の建築指導の窓口で事前相談 | 建築士(建築主と同行) |
| 4 | 認定申請または許可申請。第2号は建築審査会の同意を経る | 建築主・建築士 |
| 5 | 認定・許可の後に建築確認申請 | 建築主・建築士 |
事前相談で「難しい」と見立てられることもあります。その場合でも、貸して持つ、隣地の一部を買い増して2mを確保する、媒介で売る、提携する買取業者を買主とする媒介、といった出口が残ります。隣地の買い増しは隣地への売却・買い増し、貸して持つ場合の工事の線引きは再建築不可を貸して持ち続けるときの工事の線に書いています。
売却の段取りとは、どう関係しますか?
| 場面 | 段取りの考え方 |
|---|---|
| 売る前に見立てを取る | 売主が建築士に相談し、認定・許可の可能性の見立てを得てから売り出す。買主が判断しやすくなる |
| 買主が申請する | 売買契約で、認定・許可が得られないときの扱い(解除条件など)を定めることがある。契約条項は個別に検討 |
| 認定・許可を得てから売る | 手続に時間がかかるが、建てられる土地として売り出せる。ただし認定・許可は建築計画と結びついているため、買主の計画が変われば取り直しになることもある |
ご自身のケースについて相談したい方へ
物件探しや売却について、状況をお聞かせください。
売主が「43条2項で建てられる」と断定して売ることは避けます。宅地建物取引業者にも、利益を生ずることが確実と誤解させる断定的判断の提供の禁止(宅地建物取引業法第47条の2第1項)と誇大広告の禁止(同法第32条)があり、当社は「見立て」と「決定」を分けて説明します。また、売主が知りながら告げなかった事実については、担保責任を負わない特約をしても責任を免れません(民法第572条)。道路の状況や過去の役所での回答は、そのまま買主に伝えます。私道の持分や位置指定道路が絡む場合は私道持分・位置指定道路と売却もご覧ください。
四葉不動産株式会社は、何を行いますか?
四葉不動産株式会社(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号)は、東京都文京区小日向を拠点に、再建築不可・共有・借地・狭小地など売りにくい土地・建物の売却の媒介と、出口の比較を行っています。43条2項に関わる土地では、次の範囲を担います。
- 役所調査(道路の種別・幅員・接道の長さ・通路の状況・周囲の空地・用途地域・防火地域)と登記簿・公図の確認
- 調査結果を報告書にし、認定・許可を目指す道と、貸して持つ・隣地買い増し・媒介・提携する買取業者を買主とする媒介の各出口を並べる
- 建築士への相談の材料の整理(当社は認定・許可の可否を判断しない)
- 媒介契約(同法第34条の2)のうえ、価格の根拠を書面で示し、売買契約と決済の段取りを行う
誰に相談すればよいですか?
役所調査と出口の比較、売却の媒介は四葉不動産株式会社が承ります。認定・許可の見立てと申請の実務は建築士が、認定・許可の判断は特定行政庁(文京区)と建築審査会が、境界の確定や分筆は土地家屋調査士が、登記は司法書士が、譲渡所得の税務は税理士が、隣地や私道の所有者との紛争は弁護士が担います。これらはそれぞれ独立した事業体です。それぞれ直接ご契約いただきます。 当社は紹介料・送客手数料を受け取ることも支払うこともありません。相談は無料です。
よくある質問
Q. 43条2項の認定や許可は、不動産会社が取ってくれますか?
A. いいえ。申請者は建築主で、手続の実務は建築士が担います。当社は役所調査で道路の種別や通路の状況を確かめ、建築士に相談する材料を整えますが、認定・許可の可否を判断せず、申請の代理もしません。
Q. 一度許可が出れば、その土地はずっと建てられる土地になりますか?
A. 一概には言えません。第2号の許可は、特定行政庁が個々の建築計画について交通上・安全上・防火上・衛生上支障がないと認めて行うものです。買主の建築計画が変われば、改めて手続が必要になることがあります。売買の前に、建築士と文京区の窓口で確認することをお勧めします。
Q. 文京区の建築審査会は、いつ開かれますか?
A. 文京区の公表によれば、建築審査会は委員5名で、原則として毎月第4水曜日に開催されます。第2号の許可には建築審査会の同意が要るため、申請のスケジュールは開催日を踏まえて建築士が組みます。最新の開催予定は文京区の公式サイトでご確認ください。
Q. 認定・許可が難しいと言われました。もう売れませんか?
A. 売れないわけではありません。再建築不可のまま媒介で売る、提携する買取業者を買主とする媒介、貸して持ち続ける、隣地の一部を買い増して接道を確保する、といった出口があります。当社は役所調査の結果をもとに、これらを並べて比較します。
この記事の出典(一次情報)
- e-Gov法令検索「建築基準法」(昭和25年法律第201号。第43条第1項=敷地は道路に2m以上接しなければならない。第43条第2項第1号=認定、第2号=許可(建築審査会の同意)。現行版の施行日 2026年5月27日・令和8年法律第23号による改正。2026年9月24日参照)
- e-Gov法令検索「建築基準法施行規則」(昭和25年建設省令第40号。第10条の3=敷地と道路との関係の特例の基準(第1項=第1号の道の基準、第3項=第1号の建築物の用途・規模の基準(延べ面積500㎡以内)、第4項=第2号の基準)。現行版の施行日 2026年4月1日・令和7年国土交通省令第80号による改正。2026年9月24日参照)
- e-Gov法令検索「宅地建物取引業法」(昭和27年法律第176号。第32条=誇大広告等の禁止、第34条の2=媒介契約、第47条の2第1項=断定的判断の提供の禁止。現行版の施行日 2026年4月1日・令和7年法律第68号による改正。2026年9月24日参照)
- e-Gov法令検索「民法」(明治29年法律第89号。第572条=担保責任を負わない旨の特約の限界。現行版の施行日 2026年6月24日・令和8年法律第45号による改正。2026年9月24日参照)
- 文京区「建築審査会」(委員5名・原則毎月第4水曜日開催。特定行政庁の許可に対する同意等。2026年9月24日参照)
- 文京区「建築確認申請・許可・認定関連(書類等)」(許可申請書・認定申請書の様式。2026年9月24日参照)
※認定・許可に当たるかどうか、見込み、必要な資料、期間は、敷地の道の状況・周囲の空地・建物の用途規模・特定行政庁の判断によって変わります。本記事は個別の敷地について認定・許可の可否を判断していません。建築の可否は建築士・特定行政庁へ、境界と分筆は土地家屋調査士へ、登記は司法書士へ、税務は税理士へ、紛争は弁護士へご相談ください。
※本記事は一般的な情報提供であり、個別の土地・建築計画の適否や結果を判断・保証するものではありません。建築の可否の最終判断は建築士・特定行政庁が行います。
※土地の査定・媒介および売買契約は四葉不動産株式会社(宅地建物取引業)が、認定・許可の申請実務は建築士が、それぞれ独立した事業体として別々にご契約いただく形で受任します。紹介料・送客手数料のやりとりはありません。
この記事の執筆者
浦松 丈二(うらまつ・じょうじ)——宅地建物取引士(東京都知事登録 第293544号)・行政書士(登録番号 第25087022号)。四葉不動産株式会社 代表取締役(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号)/四葉行政書士事務所 代表。東京都文京区小日向・茗荷谷駅徒歩約5分。建築の可否は建築士・特定行政庁に委ね、役所調査の結果と出口の比較を同じテーブルに並べて確認します。詳しい経歴は著者ページをご覧ください。
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制度の解説はこの記事、誰に頼めるか・四葉不動産が行うこと・費用・流れは相談窓口のページにまとめています。
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