海外に住んだまま日本の不動産を管理する方法──管理委託・中国語対応・納税管理人
海外に住みながら日本の不動産を所有・賃貸する場合、管理の任せ方には自主管理・集金代行・管理委託があります。中国語での相談・現況報告、納税管理人と税理士の違いを整理します。
結論(先に要点):海外に住みながら日本国内の不動産を所有・賃貸している場合、管理の任せ方には、代表的な方法として①自主管理(日本国内の親族等へ個人的に依頼する場合を含む)②家賃の集金代行③管理委託があります。各管理会社の業務範囲は管理委託契約によって異なります。日本側の「管理の窓口」と、税務の「窓口(納税管理人)」は別の論点です。四葉では、賃貸管理は四葉不動産株式会社、税務は税理士、というように業務主体ごとにそれぞれ直接ご契約いただきます。紹介料・送客手数料のやりとりはありません。中国語でのご相談・現況報告にも対応します。
なお、この記事でいう「海外居住」と、所得税法上の「非居住者」は同じではありません。居住者・非居住者は住所・居所等によって判定され、個別の税務上の扱いは税理士にご確認ください。
海外に住んだままでも日本の不動産は管理できる?
できます。物件の管理をすべて自分で行う必要はなく、日本国内の親族や管理会社、集金代行サービスなどに任せる方法があります。ただし「海外にいる」こと自体と「日本の税務上の非居住者である」ことは別で、管理の任せ方を決めるときは、賃料の源泉徴収や納税管理人など税務の論点もあわせて確認する必要があります。
管理の任せ方にはどんな種類がある?
| 方式 | 日本側が行う業務(例) | オーナーに残る業務(例) |
|---|---|---|
| 自主管理 | なし(親族等に個人的に依頼する場合を含む) | 入居者対応、修繕手配、家賃入金確認、更新・退去対応 |
| 集金代行 | 家賃の集金と送金、滞納督促、入退去の事務 | 修繕判断、費用負担、業者選定 |
| 管理委託 | 集金代行に加え、入居者対応、設備の一次対応、退去立会い、原状回復見積り取得 | 報告を受けての判断・承認、日本国内の税の窓口確保 |
上表は代表例です。実際の業務範囲は管理会社・管理委託契約の内容によって異なります。詳しい比較と、貸すか空けておくか・普通借家か定期借家かの判断は海外に住んだまま、日本の家をどうするかをご覧ください。
中国語で相談・報告はできる?
四葉不動産株式会社では、海外在住のオーナー向けに日本語・英語・中国語でご相談いただけます。面談(時差に合わせて設定)、室内の現況報告(動画・写真)、募集条件の説明、年次の状況報告などを中国語で行うことが可能です。対応できる範囲や資料は個別にご確認ください。
重要事項説明書や契約書は中国語で作られる?
国土交通省は「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」において、日本語・英語・中国語・韓国語・スペイン語・ポルトガル語・ベトナム語・ネパール語・タイ語・インドネシア語・ミャンマー語・カンボジア語・タガログ語・モンゴル語の14言語で、重要事項説明書・賃貸住宅標準契約書・定期賃貸住宅標準契約書等の見本を公表しています。ただし、実際の契約でどの言語の文書を契約本文とし、翻訳資料をどのように位置付けるかは、個々の契約ごとに確認する必要があります。「日本語のみが正式」「中国語なら必ず正式」という一律の決め方ではありません。
納税管理人とは?海外在住なら全員必要?
納税管理人は、非居住者が日本で確定申告書の提出、税務署等からの書類の受け取り、税金の納付、還付金の受け取りなどを行うための窓口となる人です(国税通則法第117条)。納税管理人には、個人でも法人でもなることができます。
海外在住であれば必ず必要なわけではなく、税法上の非居住者で日本で確定申告等の税務手続が必要な場合に、納税管理人を定める必要があります。なお、税務相談、確定申告書の作成、税務代理、源泉徴収に係る個別の税務判断は税理士が行う業務です。「納税管理人=税理士」ではなく、窓口となる納税管理人と、税務の専門家である税理士は分けて考えてください。個別の選任・解任手続や判断は税理士にご相談ください。
家賃の20.42%源泉徴収はここでわかる?
非居住者等に日本の不動産の賃料を支払う場合、原則として20.42%の源泉徴収が問題になります。本記事では概要にとどめ、借主・用途・源泉徴収が不要になるケース・納付期限の詳しい整理は非居住者オーナーの家賃から20.42%の源泉徴収が不要になるケースをご覧ください。
四葉に何を頼めて、何を別の専門家に頼む?
- 賃貸管理・募集・物件の確認:四葉不動産株式会社(宅地建物取引業)
- 納税管理人:税務上必要な場合に選任します。個人・法人いずれも可能です
- 税務相談・確定申告書作成・税務代理・源泉徴収の個別税務判断:税理士
- 不動産登記:司法書士または弁護士
- 紛争・個別の法的判断:弁護士
四葉では業務主体ごとに個別契約をいただきます。紹介料・送客手数料の授受はありません。具体的な可否・税務判断はそれぞれの有資格者が行います。
よくある質問
Q. 海外居住でも日本の不動産の管理を任せられますか?
A. 任せられます。自主管理・集金代行・管理委託など代表的な方法から、物件の状況やご意向に合わせて選びます。業務範囲は管理委託契約によって異なります。賃貸管理は四葉不動産株式会社、税務は税理士とそれぞれご契約いただきます。
Q. 中国語対応はどこまでしてもらえますか?
A. 面談・現況報告・募集条件の説明などを中国語で行えます。契約書などの言語の扱いは個別にご確認ください。対応範囲は事前にお伝えします。
Q. 海外居住なら納税管理人は必ず必要ですか?
A. 海外居住であれば必ず必要というわけではありません。税法上の非居住者で確定申告等の税務手続が必要な場合に必要となります。納税管理人は個人でも法人でもなれますが、税務相談や申告書作成は税理士の業務です。個別の判定は税理士にご確認ください。
Q. 賃貸管理と税務は一つの会社にまとめて頼めますか?
A. 四葉では業務主体ごとに個別契約をいただく方針です。賃貸管理は四葉不動産株式会社、税務は税理士とそれぞれ直接ご契約いただきます。紹介料・送客手数料のやりとりはありません。
Q. 紹介料・送客手数料はかかりますか?
A. かかりません。各専門家とはお客さまが直接ご契約いただき、四葉が紹介料・送客手数料を受け取ることはありません。
この記事の出典(一次情報)
- 国税庁タックスアンサー No.2880「非居住者等に不動産の賃借料を支払ったとき」(令和7年4月1日現在法令等)
- 国税庁タックスアンサー No.1923「海外勤務と納税管理人の選任又は解任」(令和7年4月1日現在法令等)
- 国土交通省「外国人の民間賃貸住宅入居円滑化ガイドライン」(14言語の重要事項説明書・賃貸住宅標準契約書等の見本)
- 国税通則法第117条(納税管理人の選任・届出。第3項以下は令和3年度改正で拡充)※施行日・最終改正はe-Gov法令検索で確認
- 所得税法第2条・第161条(居住者・非居住者、国内源泉所得)※施行日・最終改正はe-Gov法令検索で確認
この記事の執筆者
浦松 丈二(うらまつ・じょうじ)。行政書士(登録番号 第25087022号)・宅地建物取引士(東京都知事登録 第293544号)。四葉不動産株式会社 代表取締役(宅地建物取引業 東京都知事(1)第113304号)/四葉行政書士事務所 代表。元毎日新聞記者・中国総局長。東京都文京区小日向・茗荷谷駅徒歩約5分。
本記事は一般的な情報提供であり、個別の税務判断・可否判断は税理士・弁護士・司法書士等の有資格者が行います。
「これ、どうしたらいい?」の一言からで大丈夫です。
代表が直接お返事し、ご希望を伺って条件に合う物件があればLINEでご紹介します。
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