メインコンテンツにスキップ
投資・事業用不動産

認定こども園(幼保連携型)の物件要件|用途地域・園舎園庭の面積・自園調理の設備

ガラス面に空が映る低層オフィスビルを描いた水彩イラスト
浦松 丈二

浦松 丈二

代表取締役・宅地建物取引士(四葉不動産株式会社)

プロフィール(士業ドットコム)↗

幼保連携型認定こども園の物件がむずかしいのは、同じ建物に「学校(幼稚園)」と「児童福祉施設(保育所)」の二つの性格がかかり、用途地域・面積・設備の基準が二重に重なるからです。用途地域は建築基準法の改正で全ての用途地域で建築できるようになりました(第48条・別表第2)。実際に詰まるのは、園舎と園庭(屋外遊戯場)の面積が学級数と園児数から決まる基準を満たすか、自園調理の調理室を置けるか、既存建物を転用するなら用途変更の確認申請が要るか。東京都文京区の宅地建物取引士が、認定こども園法・幼保連携型の設備基準・建築基準法から、契約前に確認できることを整理します。用途地域・面積の調査と媒介は当社、建築確認・用途変更は建築士、認定・認可の申請は行政書士、職員の労務は社会保険労務士へ分離受任でご案内します。

結論(先に要点):幼保連携型認定こども園の物件がむずかしいのは、同じ建物に「学校(幼稚園)」と「児童福祉施設(保育所)」の二つの性格がかかり、用途地域・面積・設備の基準が二重に重なるからです。用途地域については、建築基準法の改正で幼保連携型認定こども園は全ての用途地域で建築できるようになりました(建築基準法第48条・別表第2)。実際に詰まるのは、園舎と園庭(屋外遊戯場)の面積が学級数と園児数から決まる基準を満たすか、自園調理のための調理室を置けるか、そして既存の建物を転用するなら用途変更の確認申請が要るかです。物件の用途地域適合と園舎・園庭の広さの下調べ、重要事項説明と媒介は当社(宅地建物取引業)が担い、建築確認・用途変更・採光などの建築基準は建築士、認定・認可の申請書類は行政書士、保育教諭など職員の労務は社会保険労務士へ、それぞれ独立した事業体として別々にご契約いただく形でおつなぎします(紹介料のやりとりはありません)。

障害福祉・保育の事業で認定こども園の開設物件を探す事業者と、仲介する不動産担当に向けて、「どんな物件なら幼保連携型を開設できるのか」「何から調べればよいのか」を、認定こども園法・幼保連携型の設備基準・建築基準法の順に整理します。本記事は一般的な情報提供であり、個別の物件が基準を満たすか、用途変更の確認申請が要るか、認可が下りるかの最終判断は、建築士・所管の特定行政庁・都道府県(認可権者)の領域です。

四葉不動産株式会社は、東京都文京区小日向を拠点に、事業用物件の調査と賃貸・売買の媒介を承っています。認定こども園を開設できるかもしれない物件について、契約前に確認できることからご相談いただけます。

認定こども園とはどの類型で、物件に求められる基準はどこが二重になるのか?

認定こども園には幼保連携型・幼稚園型・保育所型・地方裁量型の4類型があり、このうち幼保連携型だけが、一つの施設でありながら「学校」と「児童福祉施設」の両方の法的性格を持ちます。物件基準が二重に重なるのはこの類型です。

認定こども園は、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(認定こども園法。平成18年法律第77号)に基づく施設で、教育と保育を一体的に提供し、地域の子育て支援を行うものです。幼保連携型は、同法第2条第7項で「学校かつ児童福祉施設」と位置づけられた単一の施設で、他の3類型(既存の幼稚園・保育所が認定基準を満たして認定を受ける形)とは成り立ちが違います。

類型成り立ち物件の見方
幼保連携型学校かつ児童福祉施設の単一施設(認定こども園法第2条第7項)学校と保育所、両方の設備・用途の基準が重なる
幼稚園型認可幼稚園が保育を加えて認定を受ける幼稚園(学校)の基準が土台
保育所型認可保育所が教育機能を加えて認定を受ける保育所(児童福祉施設)の基準が土台
地方裁量型認可外施設等が認定を受ける都道府県の認定基準による

本記事が扱うのは、基準の重なりが最も大きい幼保連携型です。物件の目線では、「学校だから(低層住居専用地域でも建つが)用途や採光に制約がある」面と、「児童福祉施設だから(調理室や面積の)設備基準がある」面の、両方を同時に満たせるかを見ることになります。認可保育所(定員20人以上)の物件の見方は認可保育所(20人以上)の物件は用途地域と園庭をどう満たすか、小規模保育は小規模保育の物件は用途地域と面積をどう確認するかも参考になります。

用途地域で幼保連携型を開設できる場所はどこか?

幼保連携型認定こども園は、建築基準法第48条・別表第2の改正によって、第一種低層住居専用地域から工業専用地域まで、全ての用途地域で建築できます。用途地域そのもので物件が外れることは、原則としてありません。

建築基準法第48条は、第一種低層住居専用地域について「別表第2(い)項に掲げる建築物以外は建築してはならない」と定めます。かつて幼保連携型認定こども園は、学校(幼稚園)と保育所の規制のうち厳しい方を受け、学校を建てられない工業地域・工業専用地域では建てられないと整理されていました。その後、認定こども園法の施行に合わせて建築基準法が改正され、幼保連携型認定こども園が全ての用途地域で建築できる扱いに揃えられています(保育所と同じ扱い)。

用途地域幼保連携型認定こども園参考:学校(幼稚園)
第一種・第二種低層住居専用地域建築可建築可
住居系・商業系・準工業地域建築可建築可
工業地域・工業専用地域建築可(改正後)建築不可

ただし「建てられる」ことと「開設に向いている」ことは別です。工業専用地域のように周辺環境が住環境と大きく異なる場所は、園庭の日照・騒音・安全や、保護者の送迎動線の点で向かないことがあります。用途地域の該当は都市計画情報(自治体のウェブや窓口)で、建築可否の最終確認は特定行政庁・建築士の領域です。当社は、候補物件の用途地域と前面道路・接道などを調べ、どこを建築士に確認すべきかの整理までをお手伝いします。

園舎・園庭の面積と自園調理の設備はどこまで必要か?

幼保連携型認定こども園の設備は、「幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準」(平成26年内閣府・文部科学省・厚生労働省令第1号)が定めます。園舎と園庭の面積は学級数と園児数で決まり、調理室は原則として必置です。

同基準第7条第1項は、園舎に備える設備として、職員室・(満2歳未満を受け入れるなら)乳児室またはほふく室・保育室・遊戯室・保健室・調理室・便所などを挙げています。面積の骨格は次のとおりです(詳細・最新は所在地の都道府県・市の条例と基準の現行条文で確認してください)。

区分基準の骨格根拠(府省令)
園舎の面積学級数分(1学級180㎡、2学級以上は320+100×(学級数-2)㎡)+満3歳未満の園児分第6条第6項
園庭(屋外遊戯場)の面積①学級数分(2学級以下は330+30×(学級数-1)㎡、3学級以上は400+80×(学級数-3)㎡)と、②3.3㎡×満3歳以上の園児数のいずれか大きい方+3.3㎡×満2歳以上満3歳未満の園児数第6条第7項
保育室・遊戯室1.98㎡×満2歳以上の園児数第7条第6項
乳児室1.65㎡×ほふくしない満2歳未満の園児数第7条第6項
ほふく室3.3㎡×ほふくする満2歳未満の園児数第7条第6項

自園調理については、同基準第7条第1項第6号で調理室を原則必置としつつ、例外が二つあります。満3歳以上の園児への食事を外部搬入の方法で提供する場合(第7条第3項、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第32条の2を準用)、園内で調理して食事を提供する園児数が20人に満たない場合(第7条第4項)は、調理室を備えないことができますが、いずれも加熱・保存など必要な調理機能を持つ設備は要ります。物件を見るときは、「調理室を置ける区画と給排水・換気があるか」「園庭に充てられる屋外空間を確保できるか」が、面積計算と並んで効きます。障害福祉系の事業で用途地域から面積まで確認する流れは放課後等デイサービスの物件は用途地域と1階要件をどう見るかの考え方も参考になります。

既存の建物を転用する場合、用途変更や採光はどう確認するのか?

事務所や店舗などの既存建物を認定こども園に転用する場合、用途変更の確認申請が要るかどうかと、保育室・乳児室の採光など居室の基準を満たすかを、建築士に確認するのが順番です。

認定こども園(幼稚園・保育所を含む)は建築基準法上の特殊建築物に当たります。建築基準法第87条により、建物を特殊建築物の用途に変更し、その用途部分の床面積の合計が200㎡を超える場合は、用途変更の確認申請が必要です(200㎡の基準は平成30年の改正で100㎡から引き上げられました)。また、保育室・乳児室などの居室には採光・換気の基準(建築基準法第28条ほか)がかかり、既存建物の窓の大きさや配置で満たせないことがあります。

ご自身のケースについて相談したい方へ

物件探しや売却について、状況をお聞かせください。

確認する点内容誰の領域か
用途変更の確認申請特殊建築物への用途変更で床面積200㎡超なら確認申請建築士・特定行政庁
居室の採光・換気保育室・乳児室の窓・開口の基準建築士
2方向避難・防火特殊建築物としての避難・内装・防火の基準建築士・消防
既存不適格・検査済証現況が適法か、検査済証があるか建築士

これらは建築士(設計者)と特定行政庁が判断する領域で、当社(宅地建物取引業)は代行しません。検査済証のない建物の福祉用途への転用で詰まる例は検査済証のない物件を福祉用途に使えるかでも触れています。当社は、候補物件の登記・現況・前面道路や、検査済証の有無の確認を手伝い、用途変更や採光の可否は建築士へ、認可基準との整合は行政書士へと切り分けてご案内します。

物件探しから認可まで、誰が何を担当するのか?(分離受任)

認定こども園の開設は、物件・建築・許認可・労務がそれぞれ別の事業体にまたがります。順番を取り違えると、認可基準を満たさない物件で用途変更まで進めてしまう、職員配置の設計を後回しにして募集が間に合わない、といった行き違いが起きます。

役割誰が担うか
用途地域・面積・前面道路などの物件調査、重要事項説明、賃貸・売買の媒介宅地建物取引業(当社)
用途変更の確認申請、採光・避難・防火などの建築基準の適合、設計・工事監理建築士
認定・認可の申請書類の作成と行政対応行政書士
保育教諭・職員の就業規則、労働保険・社会保険、処遇改善などの労務社会保険労務士
設備の資金計画・税務税理士

幼保連携型認定こども園は、国・地方公共団体以外の者が設置する場合、都道府県知事の認可を受けます(認定こども園法)。認可の基準(学級編制・職員・設備・運営)は、上記の府省令と所在地の都道府県・市の条例で定まります。これらはそれぞれ独立した事業体であり、別々にご契約いただく前提です。当社は物件の調査と媒介を担い、建築確認・用途変更は建築士、認定・認可の申請は行政書士、職員の労務は社会保険労務士へと分けてご案内します。当社は紹介料・送客手数料を受け取ることも支払うこともありません。認定・認可の申請の流れそのものは、行政書士向けに別記事で整理しています。

認定こども園の開設物件探しを四葉不動産にどう相談できますか?

幼保連携型認定こども園を開設できる物件を探している事業者の方から、四葉不動産へ直接、物件調査と賃貸・売買の媒介のご依頼をいただけます。 まずは次の内容をお知らせください。

  • 想定する学級数・定員(満3歳以上と満2歳以下の内訳)と、新築か既存建物の転用か
  • 希望エリアと、土地から探すか・建物から探すか
  • 園庭(屋外遊戯場)に充てられる屋外空間の要否と広さの希望
  • 開設予定の時期と、建築士・行政書士が決まっているか

四葉不動産は、候補物件の用途地域・前面道路・面積・検査済証の有無などを調べ、契約前に確認できることをお伝えします。用途変更や採光などの建築基準は建築士、認定・認可の申請は行政書士、職員の労務は社会保険労務士へ、それぞれ独立した事業体として別々にご契約いただく分離受任でご案内します。

認定こども園の開設物件について四葉不動産に相談する(相談無料)

事業用・投資用の物件のご相談はこちらもご利用ください。お問い合わせに「認定こども園の開設物件」と、想定する定員・学級数とエリアをご記入ください。建てられる・建てられないを先に決めつけず、用途地域と面積の下調べ、どこを建築士・行政書士に振るかの整理からお話しします。

よくある質問

Q. 幼保連携型認定こども園は、用途地域で建てられない場所がありますか?
A. 原則としてありません。建築基準法第48条・別表第2の改正で、幼保連携型認定こども園は第一種低層住居専用地域から工業専用地域まで全ての用途地域で建築できる扱いに揃えられています(保育所と同じ)。ただし「建てられる」ことと「開設に向く」ことは別で、工業専用地域などは日照・騒音・送迎動線の点で向かないことがあります。用途地域の該当は都市計画情報で、建築可否の最終確認は特定行政庁・建築士の領域です。

Q. 園庭(屋外遊戯場)はどれくらいの広さが要りますか?
A. 幼保連携型の設備基準(府省令)第6条第7項で、①学級数に応じた面積(2学級以下は330+30×(学級数-1)㎡、3学級以上は400+80×(学級数-3)㎡)と、②3.3㎡×満3歳以上の園児数のいずれか大きい方に、3.3㎡×満2歳以上満3歳未満の園児数を加えた面積以上とされています。屋上や代替地の取扱いには要件があり、所在地の都道府県・市の条例と最新の条文で確認してください。

Q. 給食は必ず自園調理にしないといけませんか?
A. 原則は調理室を備えた自園調理です(府省令第7条第1項第6号)。ただし、満3歳以上の園児への食事を外部搬入の方法で提供する場合(第7条第3項)や、園内で調理して提供する園児数が20人に満たない場合(第7条第4項)は、調理室を備えないことができます。いずれも加熱・保存など必要な調理機能を持つ設備は要ります。物件では、調理室に充てる区画と給排水・換気が確保できるかを見ます。

Q. 事務所を認定こども園に用途変更するとき、確認申請は要りますか?
A. 認定こども園は建築基準法上の特殊建築物です。既存建物を特殊建築物の用途に変更し、その用途部分の床面積の合計が200㎡を超える場合は、用途変更の確認申請が必要です(200㎡は平成30年改正で100㎡から引上げ)。保育室・乳児室の採光・換気や避難の基準も満たす必要があります。要否と適合の判断は建築士・特定行政庁の領域で、当社は検査済証の有無などの確認をお手伝いし、判断は建築士へおつなぎします。

この記事の出典(一次情報)

以下は確認の出発点となる公表資料です。法令は改正されるため、条文・項・号・施行日・最終改正はe-Gov法令検索で最新を確認してください。設備・運営の基準や園庭・調理の取扱いは、所在地の都道府県・市の条例で上乗せ・詳細化されることがあります。参照日はいずれも2026年10月25日。個別の物件が基準を満たすか、用途変更の確認申請が要るか、認可が下りるかを確定するものではありません。

  • e-Gov法令検索「就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律」(認定こども園法。平成18年法律第77号。第2条第7項=幼保連携型認定こども園は学校かつ児童福祉施設、第3条=都道府県知事による認定)
  • e-Gov法令検索「幼保連携型認定こども園の学級の編制、職員、設備及び運営に関する基準」(平成26年内閣府・文部科学省・厚生労働省令第1号。第6条第6項=園舎の面積、第6条第7項=園庭(屋外遊戯場)の面積、第7条第1項=園舎に備える設備(調理室を含む)、第7条第3項・第4項=外部搬入・20人未満の調理室の特例)
  • e-Gov法令検索「建築基準法」(昭和25年法律第201号。第48条・別表第2=用途地域ごとの建築可能用途、第87条=用途変更の確認申請(特殊建築物・床面積200㎡超)、第28条=居室の採光・換気)
  • e-Gov法令検索「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」(昭和23年厚生省令第63号。第32条の2=満3歳以上児への食事の外部搬入の要件。幼保連携型の基準が準用)
  • 各都道府県・市の認定こども園の設備及び運営に関する基準を定める条例(所在地の条例で面積・園庭・調理の取扱いを確認。参照日2026年10月25日)

本記事は一般的な情報提供であり、個別の物件の適合、用途変更の確認申請の要否、採光など建築基準の充足、認定・認可の可否を保証するものではありません。建築基準の適合は建築士・特定行政庁が、認定・認可は都道府県(認可権者)が、申請書類の作成は行政書士が、職員の労務は社会保険労務士が判断・担当します。

浦松 丈二(うらまつ・じょうじ)/四葉不動産株式会社 代表取締役・宅地建物取引士。事業用物件の調査と賃貸・売買の媒介を承ります。著者プロフィール

更新日:2026年10月25日

まずはお気軽にご相談ください

コラムの内容に関するご質問も大歓迎です。

「これ、どうしたらいい?」の一言からで大丈夫です。

代表が直接お返事し、ご希望を伺って条件に合う物件があればLINEでご紹介します。

LINEは代表・浦松丈二に直接つながります。24時間受付・順次お返事します。

東京メトロ丸ノ内線「茗荷谷」駅 徒歩5分|10:00〜18:00(定休:火・水)